簡易トイレのおすすめ比較|凝固剤・単価・処理袋・保管性で選ぶ

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます

簡易トイレ選びで迷ったら、ランキングの順位ではなく「凝固剤」「1回あたりの単価」「処理袋」「保管スペース」の4つの軸で比べるのが結論です。この記事では商品の順位付けはせず、どの商品にも当てはめられる比較の物差しと、候補を書き込むだけで整理できる記入式の比較シートを用意しました。掲載する数値は各メーカーの公表値・パッケージ表示をもとにした整理で、当サイトの実測ではありません。

目次

断水時、自宅のトイレを流してはいけないのはなぜ?|集合住宅は階下への逆流に注意

簡易トイレを選ぶ前に、「災害時に自宅の水洗トイレをそのまま使ってはいけない」と言われる理由を整理しておきます。ポイントは断水そのものより、地震による排水管の破損です。

東京都下水道局は、地震などで排水管が破損すると下水が詰まって汚水が逆流したり、破損箇所から噴き出したりすることがあり、マンションなどの集合住宅では下の階の住戸へ汚水が逆流する場合があると説明しています。家のトイレが使えない場合は、携帯用トイレや区市町村が用意したトイレを利用するよう案内されています。目黒区も、排水管が損傷していないことを確認できるまで水洗トイレを使用しないよう呼びかけています。

一方で、「断水=トイレの使用が常に厳禁」というわけではありません。TOTOの公式サイトでは、断水中にバケツへためた水で便器内を洗浄する方法が案内されています(排水管が問題なく使える場合の対応です)。また、断水復旧後の最初の通水時には、水道管に入り込んだ空気や砂などの異物で器具が不具合を起こすおそれがあるため注意が必要ともされています。整理すると、地震のあとは排水管が無事だと確認できるまで流さず、その間を簡易トイレでしのぐという考え方になります。

なお、飲み水や手洗いなどの生活用水の備えは別のテーマです。「水の備蓄は1人何リットル?」で解説しています。

簡易トイレ・携帯トイレの違いと、備える回数の考え方

災害用のトイレ用品は、大きく2つのタイプに分けられます。

  • 便座設置型(簡易トイレ):自宅の便器や組み立て式の便座に袋をかぶせ、凝固剤で固めるタイプ。自宅で避難生活を送る場合の主役です。
  • 携帯型(携帯トイレ):袋と凝固剤だけの最小構成。持ち出し袋や車に入れておくタイプです。

備える回数について、神奈川県は1日の排泄回数を1人5回として最低3日分・できれば7日分の備蓄を勧めており、目黒区も1人1日5〜7回を目安に最低3日分・目標7日分としています。まずは「1人1日5回×人数×日数」の概算で十分です。家族構成別の詳しい必要個数は、別の記事で改めてまとめる予定です。

なお、わが家に必要な回数そのものを先に確定したい方は、簡易トイレは何回分必要?人数×5回×日数の計算式と早見表で1分で計算できます。

神奈川県はあわせて、トイレを我慢しようと水分や食事を控えることが、体調不良やエコノミークラス症候群などの健康被害を招くおそれもあると説明しています。トイレの備えは、水や食料と同じ優先度で考えたい基本の備蓄です。

携帯型を持ち出し袋に数回分入れておくと、移動中や避難先での備えになります。持ち出し袋全体の中身は「防災リュックの中身リスト」で整理しています。



※価格・在庫は変動します。最新の情報は各リンク先でご確認ください。

簡易トイレの選び方は4つの軸で比較する

ここからが本題です。商品名やランキングを覚える必要はありません。次の4つの軸をパッケージや公式サイトで確認すれば、どの商品でも自分で比較できます。繰り返しになりますが、本記事の数値は各メーカーの公表値・パッケージ表示の整理で、当サイトの実測ではありません。

軸1:凝固剤のタイプと吸水量

主流は、水分を吸ってゼリー状に固める高分子ポリマー(吸水ポリマー)タイプです。たとえばサンコーの非常用トイレ凝固剤「R-30」は、1袋で約400ccを吸水する高分子ポリマー製と公表されています。製品ごとに1袋の吸水量や固まるまでの時間の表示が異なるため、「1袋あたりの吸水量」と「凝固時間」の2点を確認しましょう。においを抑える成分の配合をうたう製品もあります。

軸2:1回あたりの単価を計算する

簡易トイレは「50回分」「100回分」といったセット販売が中心で、セットの総額だけを見比べても判断できません。そこで、次の式で単価をそろえます。

1回あたりの単価=セット価格÷収録回数

たとえば防臭袋で知られるBOSの非常用トイレセットは、1回分から400回分まで回数別に販売されています。同じシリーズでも回数によって単価は変わるため、候補の価格を収録回数で割り、そろえた単価で見比べるのが確実です。価格は変動するため、本記事では具体額ではなく計算式でお伝えしています。

🛒 非常用トイレ 便座設置型 セット

※価格・在庫は変動します。最新情報は各リンク先でご確認ください。

軸3:処理袋(防臭袋)の仕様

見落としやすいのが、使用後の袋の仕様です。BOSの非常用トイレセットは、防臭袋(35cm×50cm)・凝固剤(1袋10g)・汚物袋・便器カバーという構成が公表されています(1回分のセットには便器カバーは含まれません)。確認したいのは、袋のサイズと素材、防臭をうたう袋が付くかです。自宅の便器で使うなら便器を覆えるサイズかどうか、使用後の袋をごみ収集まで自宅で保管する間のにおい対策ができるかどうかが分かれ目になります。

軸4:保管スペースと保存年数

保存年数(交換目安)の表示はメーカーごとに異なります。たとえばBOSは交換目安を15年とし、高温多湿などの厳しい環境を避ければ凝固性能・防臭性能が大幅に落ちることはないと公表しています(凝固剤はアルミ包装のため基本的に外気に触れない仕様)。パッケージでは保存年数と保管条件、箱の収納サイズを確認しましょう。凝固剤だけを買い足せる製品もあり、サンコーの凝固剤は10個入・30個入・100個入の個数別で展開されています。



【記入式】簡易トイレ比較シート|候補をこの表に書き込んで比べる

4つの軸をそのまま1枚の表にしました。検討中の商品を2〜3個選び、公式サイトやパッケージの表示を書き込めば、そのままわが家用の比較表になります。

比較する項目 候補A 候補B 候補C
商品名
凝固剤のタイプ
1袋あたりの吸水量(メーカー公表)
収録回数
セット価格
1回あたりの単価(価格÷回数)
処理袋のサイズ・素材・防臭表示
保存年数・交換目安(メーカー公表)
収納サイズ(箱の大きさ)

書き込んでみると、「単価は高めだが保存年数が長い」「単価は抑えられるが箱が大きい」といった各商品の性格が見えてきます。順位を決めるのではなく、わが家の優先順位(単価か、におい対策か、保管のしやすさか)に合う1つを選ぶのがこのシートの使い方です。

簡易トイレの保管場所と備えの活かし方

7日分をまとめて備えると、それなりの収納スペースが必要になります。置き場所は「実際に使う場所の近く」が基本です。便座設置型は自宅のトイレや洗面所まわり、携帯型は持ち出し袋や車内と、役割ごとに分けておくと、いざというとき探さずに済みます。

マンション住まいで収納が限られる場合は、備蓄全体の置き場所から考えると整理しやすくなります。「マンションの備蓄の置き場所」で、限られたスペースに備蓄を収める考え方を解説しています。

また、比較シートに書いた保存年数(交換目安)は、購入した年月と一緒に箱へメモしておくと入れ替えの管理が楽になります。持ち出し袋に入れた携帯型の点検も、リュック全体の見直しと同じタイミングでまとめて行うと手間がかかりません。

まとめ|簡易トイレは「商品名」ではなく「軸」で選ぶ

要点を振り返ります。

  • 地震のあとは、排水管が無事だと確認できるまで水洗トイレを流さない(東京都下水道局・目黒区の案内)
  • 備える量は「1人1日5回×人数×日数」でまず概算する
  • 比較の軸は「凝固剤」「1回あたりの単価」「処理袋」「保管」の4つ。数値はメーカー公表値で確認する
  • 単価は「セット価格÷収録回数」でそろえてから見比べる

今日やることは1つだけです。気になっている簡易トイレを1つ選び、比較シートの「候補A」の列を埋めてみてください。価格を回数で割るだけでも、商品ページを眺めているだけでは見えなかった判断材料が手に入ります。

「順位ではなく、選ぶ軸を持つ」という考え方は、防災セット選びでも同じです。「防災セットのおすすめはどれ?」もあわせて参考にしてください。

よくある質問

Q. 凝固剤を使わず、ビニール袋と新聞紙などで代用できますか?

A. 応急的な方法として紹介されることはありますが、固まり方が不安定で、においの管理も難しくなります。災害時は使用済みの袋を自宅で保管する期間が長くなりやすいため、凝固剤と防臭タイプの袋がそろった市販セットを基本にし、代用は予備の手段と考えるのが現実的です。

Q. 保存年数(交換目安)を過ぎた簡易トイレは使えなくなりますか?

A. メーカーごとに案内が異なります。たとえばBOSは交換目安を15年としたうえで、高温多湿などの厳しい環境を避ければ凝固性能・防臭性能が大幅に落ちることはないと公表しています。お手元の製品の表示と公式サイトの案内を確認してください。

Q. 断水中でも水洗トイレを使える場合はありますか?

A. TOTOの公式サイトでは、断水中にバケツへためた水で便器内を洗浄する方法が案内されています。ただし地震のあとは、目黒区が呼びかけているように排水管が損傷していないことを確認できるまで水洗トイレの使用を控え、簡易トイレで対応するのが基本です。


出典: 東京都下水道局「災害時のトイレ対策について」目黒区「災害時のトイレは家庭での備蓄が重要です」神奈川県「携帯トイレを備蓄しましょう」サンコー「非常用トイレの凝固剤」BOS「非常用トイレ」BOS「製品を長持ちさせるには」TOTO「断水/給水制限|緊急時の対応とサポート」

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

登山が趣味の会社員。山で非常食を食べてきた経験から「食べ慣れないものは災害時つらい」と実感し、家庭の備蓄を見直し中です。実際に買って食べたものだけ「おすすめ」と書きます。失敗も隠しません。

目次