災害用のゴミ袋・防臭袋は何枚いる?サイズ別の用途と、人数×日数で決める枚数

この記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。

断水したときに困るのは、水が飲めないことよりも先に、出したものを置く場所がなくなることでした。トイレは流せない、ごみは収集車が来ない。台所の隅に袋が積み上がっていく——この状況で足りなくなるのが「袋」です。

災害用に備える袋は、じつは2種類あります。ひとつは携帯トイレの中身を包む防臭袋。もうひとつは生活ごみをためておく家庭用のゴミ袋(45L・70L・90L)です。そしてこの2つは、枚数の計算式がまったく違います。防臭袋は「トイレに行く回数」から、ゴミ袋は「収集が止まる日数」から逆算します。ここを一緒にして「ゴミ袋を30枚」とだけ備えると、片方が余って片方が足りません。

日数の目安は、直近の実績から取れます。2026年7月28日16時27分に発生した令和8年熊本地震(気象庁暫定値でM7.1、熊本県宇城市と氷川町で震度7)では、最大で約10万8千戸が断水しました。そしてすべての水道本管の応急復旧が完了したのは同年8月28日、発災から31日後です(国土交通省 報道発表資料・2026年9月10日確認時点)。1週間ではなく1か月。袋の枚数を考えるときは、この幅を頭に置いておくと数字がぶれません。

この記事でわかること

  • 災害で要る袋は「携帯トイレ用の防臭袋」と「家庭ごみ用のゴミ袋」の2種類で、計算の起点が別だということ
  • 防臭袋の枚数を、人数×1日の回数×日数から逆算する式と早見表(1〜4人・3日/7日/14日/31日)
  • ゴミ袋を45L・70L・90Lの3サイズに分けたときの、それぞれの用途と目安枚数
  • 多めに買っても困らない袋と、買いすぎると困る袋の線引き
目次

災害で要る袋は2種類ある

災害用の袋とは、排泄物を1回ずつ密閉するための防臭袋と、生活ごみをためておくための家庭用ゴミ袋という、役割の異なる2種類の消耗品である。どちらも「ポリ袋」と呼ばれますが、備える理由も枚数の決め方も別です。

防臭袋の役割は、量ではなく回数に紐づきます。トイレに1回行けば1枚使う。だから家族の人数と日数が決まれば、必要な枚数はほぼ機械的に出ます。一方のゴミ袋は、生ごみ・使ったウェットティッシュ・食器代わりに使ったラップ・空き容器といった生活ごみをためるためのもので、こちらは収集が止まっている日数に紐づきます。回数では数えられません。

つまりどういうことかというと、同じ「袋」でも、防臭袋はトイレの回数表を見ながら、ゴミ袋はカレンダーを見ながら数える、ということです。片方の数え方でもう片方を数えると、必ずどこかがずれます。

災害で必要になる袋を2種類に分け、枚数を決める起点を対応づけた図。左に「携帯トイレ用の防臭袋」「家庭ごみ用のゴミ袋」「混ぜると」を縦に並べ、右へ矢印で1対1に結んで、防臭袋はトイレの回数(人数×1日5回×日数)、ゴミ袋は収集が止まる日数(1日の袋数×日数)、混ぜるとどちらかが必ず足りなくなる、と示している。

先に押さえる区別

  • 防臭袋=1回ごとに使い切る。数える単位は「回」。足りないと使用を我慢することになる
  • ゴミ袋=1日〜数日で1枚使う。数える単位は「日」。足りないと家の中に置き場所がなくなる

なお、断水中に「残り湯で流せばいいのでは」と考える方は多いのですが、排水管の状態を確認する前に流すと逆にあふれることがあります。この判断については断水中のトイレは残り湯で流していい?確認前に流さない理由と水量の目安で条件を整理しています。流せない前提で袋を数えるのが、いちばん安全な出発点です。

防臭袋の枚数はトイレの「回数」から逆算する

防臭袋とは、使用済みの携帯トイレや汚物を1回分ずつ包み、口を結んで密閉するための小型の袋である。枚数は次の式で出ます。

防臭袋の必要枚数

世帯人数 × 1日のトイレ回数 × 備える日数 = 1回ごとに使う袋の枚数

さらに、その袋を3〜5回分ずつまとめる「まとめ袋」を、上の枚数 ÷ 4 枚ほど別に用意します。

1日のトイレ回数は、内閣府「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」を出典として挙げる専門機関の解説がそろって1人1日5回を目安にしています。ただし当サイトではこのガイドラインの原文PDFから該当箇所の文字を取り出せておらず、数値は二次情報で一致していることを確認したにとどまります(2026年9月10日確認時点)。正確な記述は内閣府の原典PDFでご確認ください。

回数の根拠そのものと、簡易トイレ本体を何回分そろえるかは別の話になります。そちらは簡易トイレは何回分必要?1人1日5回×人数×日数の計算式と早見表で扱っています。この記事では、その回数を袋の枚数に置き換えるところだけを引き受けます。

世帯人数 1日ぶん 3日分 7日分 14日分 31日分
1人 5枚 15枚 35枚 70枚 155枚
2人 10枚 30枚 70枚 140枚 310枚
3人 15枚 45枚 105枚 210枚 465枚
4人 20枚 60枚 140枚 280枚 620枚

1人1日5回で計算。31日は、令和8年熊本地震で水道本管の応急復旧が完了するまでにかかった日数に合わせた列です。

4人家族で31日を見ると620枚。かなりの数に見えますが、ここで大事なのは全部を単品の袋でそろえる必要はないということです。携帯トイレのセット商品には、たいてい1回分の袋が回数と同じ枚数だけ入っています。だから実際に買い足す枚数は「必要枚数 − 手持ちのセットに入っている袋の枚数」になります。

そなえぐらし管理人

620枚と聞くとげんなりしますよね。でも31日分をいきなり買う必要はないんです。まず3日分を用意して、次の買い物で7日分、余裕が出たら14日分。足りない枚数を引き算していくだけなので、数え直すたびに減っていきます。

袋だけを枚数で買い足す場合

すでに携帯トイレを持っていて、包む袋だけが足りない——というときは、袋を単品で買うのが素直です。クリロン化成の「BOS 臭わない袋 ストライプ Lサイズ」は、公式サイトの表記で30×40cm・90枚入(2026年9月10日確認時点)。1枚で使用済みの携帯トイレ1回分を包むサイズです。90枚という数は、上の表と照らすと4人家族の1日20枚なら4日半分、1人暮らしの1日5枚なら18日分にあたります。

製品名に「臭わない」と入っていますが、当サイトでは防臭の効果そのものを断定しません。クリロン化成の公式サイトは災害対策ページで「驚異の防臭力で臭いをとじこめる」「7日経過しても臭わないという結果に」という表現を使っています(同社公表の表現・2026年9月10日確認時点)。メーカーが防臭をうたっている袋という理解で選ぶのが正確です。なお公式サイトには、防臭性能が何年もつかという経年の保証は記載されていません。

逆に、携帯トイレ本体をまだ持っていない場合は、袋・凝固剤・外袋がそろったセットのほうが計算が早く済みます。同じクリロン化成の「BOS 非常用トイレ Bセット」は、50回分の内容として防臭袋(白)35×50cmを50枚、凝固剤50包、廃棄袋(黒)70×70cmを50枚、便座カバー(青)65×80cmを2枚という構成です。凝固剤は15年保存とされています。ただしこの型番と内容はBOS-SHOP直営の販売ページに表示されていた内容(2026年9月10日確認時点)で、メーカー本体サイトの製品ページでは型番まで直接確認できていません。購入前に販売ページの表記をご自身でも確かめてください。

このセットが便利なのは、廃棄袋が50回分に対して50枚、つまり1回1枚の配分で入っている点です。先ほど「まとめ袋は必要枚数÷4」と書きましたが、セット品はもっと余裕のある配分になっている、ということになります。便座カバーが2枚だけなのは、これが繰り返し使う前提の部材だからです。


ゴミ袋の枚数は収集が止まる「日数」から逆算する

家庭用のゴミ袋とは、収集が再開するまでのあいだ、生活ごみを家の中で保管しておくための容器である。ふだんは「出すための袋」ですが、災害中は「ためるための袋」に役割が変わります。ここが枚数の考え方を変えるポイントです。

朝、生ごみを袋に入れて玄関に置く。いつもならその日の収集で消えるはずのものが、消えません。翌日また1袋。3日目にはもう置き場所を考えはじめます。ゴミ袋の必要枚数は、この「消えない日数」の関数です。

ゴミ袋の必要枚数

ふだん1日に出る袋の数 × 収集が止まる想定日数 + 予備

ふだんの排出量がわからないときは、1日1袋(45L)から始めるとずれにくいです。

1日1袋で31日なら31枚。参考として、東京都の防災ブック「東京くらし防災」では大型ポリ袋とゴミ袋をそれぞれ30枚ずつ備える目安が示されているとされます。ただしこのPDFは当サイトの環境では本文の文字を取り出せず、検索結果の要約経由の情報にとどまります(2026年9月10日確認時点)。東京都防災ホームページで原典をご確認ください。「1日1袋×1か月=30枚前後」という数字は、公的な目安ともおおむね重なると読めます。

45L・70L・90Lをどう振り分けるか

問題は、この30枚を全部45Lでそろえていいのかという点です。答えは「ノー」です。災害中のゴミ袋には、ためる以外に少なくとも3つの仕事が発生します。ためた袋を二重にする仕事、バケツや便器にかぶせる仕事、そして水や大型のごみを運ぶ仕事。サイズが1種類だと、このどれかで無理が出ます。

サイズ 寸法の目安 災害中の主な仕事 1か月想定の目安枚数
45L 650×800mm前後(厚み0.020〜0.03mm) 日々の生活ごみをためる主力。ふだんのごみ出しと同じ寸法 30〜45枚
70L 約800×900mm ためた45L袋を二重にする外袋。バケツや便座にかぶせる 10枚前後
90L 約900×1,000mm 災害ごみ、たたんだ段ボール、水を運ぶときの外装 5枚前後

45Lの寸法と厚みは日本サニパック公式サイトの表記(2026年9月10日確認時点)。70L・90Lの寸法は複数の情報が一致していますが、厚みの数値は公式の個別ページで確認できていません。厚みを重視するときは購入前に商品ページの表示をご確認ください。

枚数の合計は45〜60枚。防臭袋の620枚と比べると桁が2つ違いますが、それぞれ別の理由から出た数字なので、比べる意味はありません。2種類を分けて計算するのはこのためです。

ちなみに、収集が再開したあとの出し方は自治体ごとに指示が変わります。通常ごみと災害ごみの分け方、出せる曜日、仮置き場の場所。このあたりは災害ごみの出し方で整理しています。ためている段階から分けておくと、再開したときに袋を開け直す手間がなくなります。

サイズは「1回分か、まとめるか、かぶせるか」で決まる

袋のサイズ選びとは、その袋にさせたい仕事が「1回分を包む」「数回分をまとめる」「容器にかぶせる」のどれなのかを決める作業である。容量のリットル数から選ぶと、たいてい大きすぎるか小さすぎます。

袋のサイズと向いている仕事を対応づけた図。左に30×40cm、50×70cm、45L、70L、90Lを縦に並べ、右へ矢印で1対1に結んで、30×40cmは使用済みの携帯トイレ1回分を包む、50×70cmは1回ぶんの袋を数枚まとめる外袋、45Lは日々の生活ごみをためる、70Lはバケツや便座にかぶせる、90Lは大型のごみをまとめる、と示している。

BOSの「臭わない袋 ストライプ」には、先に挙げた30×40cmのLサイズのほかに、50×70cm・30枚入の20Lサイズがあり、公式サイトでは災害用途の表記が付いています(2026年9月10日確認時点)。この2つは競合しません。30×40cmは1回分を包む袋、50×70cmはその袋を数枚まとめて入れる外袋、という関係です。前の章で「まとめ袋は必要枚数÷4」と書いた枠に、この50×70cmがそのまま収まります。

家庭用ゴミ袋のほうでサイズより見落としやすいのが厚みです。日本サニパックの公式表記では45Lの指定ごみ袋の厚みが0.020〜0.03mm。この数字だけ見ても実感は湧きませんが、薄いほうを選ぶと、水を含んだ生ごみを1週間ためた時点で持ち上げるのが怖くなります。ためる用途に回す袋は、ふだんのごみ出し用より厚いものを選んでおくと安心です。

用途を絞った携帯トイレという選択肢

袋のサイズを考えていくと、「1回の量が少ない用途なら、そんなに大きな袋は要らない」という発想も出てきます。株式会社ファンデクセルの「Qbit どこでも携帯トイレ 小便用」は、公式商品ページの表記でMサイズ・6回分(2回分×3袋)(2026年9月10日確認時点)。名前のとおり小便用に特化した製品で、1袋で2回分を受けられる構成になっています。

この形が向くのは、家の備蓄とは別に持ち歩くぶんです。6回分という単位は、車のダッシュボードや通勤かばんに入れておいて、帰宅困難になったときの数回をしのぐのにちょうど合います。家に置く大容量セットと、外に持ち出す小容量。役割を分けると、どちらも枚数が読みやすくなります。


袋はトイレ以外にも使う

災害時のポリ袋とは、ごみを入れる道具というより、水と汚れを仕切るための汎用資材である。だから枚数の計算に、トイレとごみ以外の用途ぶんを少し足しておく必要があります。

日本サニパックの公式解説では、ゴミ袋で簡易トイレを自作する手順として袋2枚を使う方法が示されています。便器にかぶせる防水用に1枚、その上に用を足す内袋として1枚(2026年9月10日確認時点)。市販の携帯トイレを買い足せなかった日に、この2枚組で1回をしのげます。ここでも「1回につき袋2枚」という回数の計算になるのが面白いところです。

  • 水を運ぶ:45L・70Lの袋をリュックや段ボールの内側に入れて水を入れる。袋だけで持つと破れます
  • 食器の代用:皿にポリ袋をかぶせて盛りつけ、食べ終わったら袋だけ捨てる。洗う水が要らなくなります
  • 体の清潔:使ったウェットティッシュや汚れた衣類を小さい袋に分けて口を結ぶ。においの出方が変わります
  • 雨具・保温:大きい袋に頭と腕の穴をあけて羽織る。ただし乳幼児には使いません

4つのうち、袋で代用しないほうがいいのが「水を運ぶ」です。水は1リットルで約1kgですから、45Lのポリ袋を満水にすれば約45kg。持ち上げられる重さではないうえ、取っ手のない袋は抱えた瞬間にずり落ちます。段ボールやリュックの内側に入れて支える前提でも、鋭い角が当たれば一箇所で破れて全部失います。運ぶ用途だけは、はじめから専用の袋に置き換えたほうが失敗が少ないのが実感です。

専用品の例として、サンウエイのリュック型ウォーターバッグ ST-96 は、メーカー公式サイトで容量6L・本体が3層フィルム(PE/PA/PET)・キャップと給水口はPE・持ち手PE・紐はポリエステル、未使用時は約36.5×33cmと公表されています(2026年9月10日確認時点)。リュックとしても手持ちとしても使える2WAYで、6Lなら満水でも約6kg。なお公式サイトの扱いは6L単体・入り数100個の業販品で、「2個セット」は販売ページ側の構成です。ポリ袋を水運搬から外して、袋の枚数はごみと排泄物の2用途だけで数える——このほうが計算が単純になります。


食器と調理の回し方は断水中の食器と調理|ラップとポリ袋で水を使わない食事の回し方に、体の清潔を保つ品目と必要数は災害時の衛生用品リスト|断水の復旧日数から品目別の必要数を積み上げるにまとめています。どちらも袋の消費量に効いてくるので、枚数を最終決定する前に一度目を通しておくと、あとから足す手間が減ります。

衛生状態や感染症の予防について、この記事は具体的な医学的判断をしません。汚物の扱いや消毒の方法は、環境省・厚生労働省と、住んでいる自治体が出す案内に従ってください。発災時は自治体が個別の指示を出すことがあり、その指示が最優先です。

多めに買って困らない袋と、困る袋がある

災害用の袋の在庫とは、使わなければ日常のごみ出しに回せる消耗品と、回せない専用品に分かれる在庫である。この線引きを知っておくと、買う量で迷わなくなります。

多めに持っても困らないのは、家庭用のゴミ袋(45L・70L・90L)です。使わずに済んだぶんは、ふだんのごみ出しでそのまま消費できます。指定ごみ袋制の自治体なら、指定袋をふだんより1〜2か月ぶん多く持っておくだけで備蓄になります。在庫が「余る」という状態にならないのが、この3サイズの強みです。

次に困らないのが、凝固剤つきで保存年数が明示されている携帯トイレセットです。保存年数の表示が長いものは、買い替えの周期が長くなるぶん管理が楽になります。ただし表示年数はメーカーによって考え方が違い、開封後の扱いも別です。各社の公表値を1社ずつ確かめた結果は携帯トイレに使用期限はある?メーカー8社の公表値を1社ずつ確かめたにまとめました。

保存年数の長い大容量タイプの例として、「非常用トイレ PREMIUM」を名乗る100回分の製品があります。ただしここは正直に書きます。当サイトはこの製品の製造販売元を公式サイトで特定できませんでした。販売ページの表示では100回分・15年保存(2026年9月10日確認時点)ですが、メーカー本体の公式サイトにたどり着けていません。さらに、同じような「100回分・15年保存」のスペックで「PREMIUM」を冠する製品が、複数の異なる会社から出ています。名前だけで同じものだと判断すると、別の会社の製品を買うことになりかねません。

100回分という単位は、上の早見表で言えば1人なら20日分、4人家族なら5日分です。大容量に見えて、家族分で割ると意外に短い。この製品を検討するなら、販売ページで製造販売元の会社名が明記されているかを先に確認してください。会社名が書かれていない販売ページは、それ自体が判断材料です。


反対に、買いすぎると困るものもあります。便座カバーや専用フレームのような部材は、繰り返し使う前提なので枚数を増やしても意味がありません。BOSのセットが50回分に対して便座カバー2枚だったのは、そういう理屈です。それから防臭袋の大きいサイズも、1回分を包む用途では余ります。50×70cmを100枚買っても、まとめ袋としては一生かかっても使い切らない量です。

買う順番

  • 45Lのゴミ袋を、ふだんの1〜2か月ぶん多めに(余っても消費できる)
  • 1回分を包む小さい防臭袋を、3日分から(表で必要枚数を出して、手持ちのセット分を引く)
  • 70L・90Lを各5〜10枚(かぶせる・運ぶ用。1袋単位で買える)
  • まとめ袋(50×70cmクラス)を、必要枚数÷4を目安に

使用済みの袋の置き場所は先に決めておく

使用済みの袋の置き場所とは、収集が再開するまでのあいだ、密閉した袋を人の生活動線から外して置いておく場所である。枚数がそろっていても、置く場所が決まっていないと結局玄関に積むことになります。

候補になりやすいのがベランダですが、ここは避けてください。マンションのベランダは各戸の専有ではなく共用部分の扱いで、火災時の避難経路になっています。物を積むと自分と隣の住戸の逃げ道をふさぎます。何を置いてよくて何がだめなのかはマンションのベランダに置いてはいけない物で規約の考え方から整理しています。

置き場所の選び方と、日光・気温を踏まえた保管期間、そして自治体の分別区分にどう合わせるかは、この記事では書き切りません。使用済み携帯トイレはおおむね可燃ごみの扱いとされますが、他の可燃ごみと分けて保管するよう求める指針があり、実際の区分は自治体の指示で変わります(環境省の災害廃棄物対策の指針に基づく整理・二次情報経由・2026年9月10日確認時点)。具体的な手順は使った簡易トイレはどう保管して捨てる?ごみ収集が止まる期間の置き場所と分別にまとめてあります。

この記事が当てはまらないケースもある

この計算が合わないケースとは、「家にとどまる」「水で流せない」「収集が止まる」という3つの前提のどれかが崩れる状況である。当てはまる方は、枚数の出し方を変えてください。

この記事の計算が向かない場合

  • 発災直後に避難所へ移る前提の方:避難所ではトイレも収集も施設側の運用になります。持ち出すぶんの数日分だけを数えれば足ります
  • 浄化槽や汲み取り式の住宅:断水と復旧の関係が上水道の家とは違います。管理業者や自治体の案内が優先です
  • 介護や医療的ケアが日常にある世帯:おむつ・カテーテル関連・医療廃棄物は回数も分別も別枠です。かかりつけ機関の指示に沿って別に数えてください
  • 戸建てで庭に一時保管できる方:置き場所の制約が小さいぶん、袋のサイズを大きめに寄せられます。枚数はもっと少なくできます
  • 1〜2日で収集が戻る地域だと分かっている方:31日を前提にする必要はありません。3日分の列で足ります

それから、この記事の日数はあくまで令和8年熊本地震という1つの事例から取った幅です。地震の規模、水源の被害、地形、季節。どれが変わっても復旧の日数は変わります。31日は「短くはない例が実際にあった」という意味の数字で、あらゆる災害の上限ではありません。

よくある質問

よくある質問とは、枚数を計算し終えた人が最後に引っかかる、運用の細部についての疑問である

防臭袋と普通のポリ袋は、置き換えられますか

1回分を密閉するという点では、普通のポリ袋でも二重にすれば代わりになります。ただし、においの抑え方はメーカーが素材で差をつけている部分で、当サイトは効果の優劣を判定しません。数がそろっていない防臭袋より、数がそろっている普通のポリ袋のほうが実用的という判断はあり得ます。まず枚数を満たして、余裕が出たら1回分を包む袋だけを防臭タイプに替える、という順番が現実的です。

ゴミ袋は指定ごみ袋でないとだめですか

収集が再開したあとに出すぶんは、自治体の指定に従う必要があります。一方で、家の中でためている段階の袋は指定品でなくてもかまいません。ためる袋と出す袋を分けて考えると無駄が出ません。指定袋制の地域なら、指定袋をふだんより多めに持っておくのが結局いちばん取り回しがよくなります。

防臭袋の枚数、31日分まで用意すべきでしょうか

いきなりそこまで要りません。まず3日分。次に7日分。ここまでで、多くの短期の断水は乗り切れます。14日分・31日分は、収納と予算に余裕が出てから足すぶんです。早見表は「今どこまで来たか」を確認するための物差しで、全部を今日そろえるための買い物リストではありません。

保存年数を過ぎた凝固剤は使えませんか

メーカーごとに表示の考え方が違い、一律には言えません。各社が何を根拠に年数を出しているかを1社ずつ確かめた結果を携帯トイレに使用期限はある?メーカー8社の公表値を1社ずつ確かめたに載せています。手持ちの製品の表示を確認するのが先です。

そなえぐらし管理人

袋の話は地味です。備蓄の記事でもだいたい最後の1行で「ポリ袋も」と書かれて終わります。でも実際に足りなくなるのはここなんですよね。水や食料と違って、袋は代わりがききません。

防臭袋の枚数は「トイレに何回行くか」で決まります。その回数そのものの根拠と、簡易トイレ本体を何回分そろえればよいかは、簡易トイレは何回分必要?1人1日5回×人数×日数の計算式と早見表で計算してください。

まとめ|今日やることは1つだけ

この記事のまとめとは、2種類の袋を別々に数えるという手順を、今日の1アクションに落とし込んだものである

災害用の袋は2種類。携帯トイレ用の防臭袋は「人数×1日5回×日数」の回数から、家庭用のゴミ袋は「1日の袋数×日数」の日数から逆算します。日数の目安は、令和8年熊本地震で水道本管の応急復旧が完了するまでにかかった31日を上限側の参考に、まず3日分から積み上げてください。

今日やることは1つです。家にある袋を、種類ごとに数えること。これだけで、買うべき枚数が引き算で出ます。

  1. 数える:家にある袋を「1回分を包む小さい袋」「45Lクラス」「70L以上」の3つに分けて、それぞれ何枚あるか書き出す
  2. 引く:上の早見表から世帯人数の行を見て、3日分の枚数を出す。そこから手持ちの枚数を引く
  3. 買う:引き算で出た枚数だけを買い足す。足りていたら7日分の列で同じ引き算をする

参考にした資料と確認日

この記事で数値の根拠にした資料とは、公的機関の発表とメーカー公式の表記に限った一次情報の一覧である。二次情報にとどまるものは、その旨を記載しています。

製品の仕様・内容量は変わることがあります。購入前に販売ページとメーカー公式サイトの表示をご確認ください(すべて2026年9月10日確認時点)。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

登山が趣味の会社員。山で非常食を食べてきた経験から「食べ慣れないものは災害時つらい」と実感し、家庭の備蓄を見直し中です。実際に買って食べたものだけ「おすすめ」と書きます。失敗も隠しません。

目次