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寒波が去って氷は溶けたのに、給湯器の下に水たまりができている。リモコンのエラー表示が消えない。こうなったら、凍結は「待てば直る」段階を過ぎて、配管か部品が壊れている可能性があります。最初に知っておきたいのは、凍結による破損は保証期間内でも有料修理になると、リンナイとノーリツが公式ページに、パロマ・コロナ・長府製作所が取扱説明書に書いていることです。リンナイの保証期間は、お買い上げから1年(BL認定品は2年)です。
修理料金は、出張費・技術料・部品代などを足した額で、修理をしないと決めても点検の段階で料金がかかります。東京ガスは修理基本料6,600円(税込)を、リンナイは修理しない場合でも訪問先までの距離に応じて9,900円〜(税込、2026年6月1日以降)を公表しています。一方で、凍結で壊れたときに限った修理費の公表値は、メーカーにもガス会社にも見当たりません。金額は、訪問したうえでの見積もりで決まります。
修理か交換かは、設置からの年数で考えるのが近道です。ノーリツは設置から10年程度たっていれば修理ではなく交換をすすめ、東京ガスも10年以上使っているなら交換の検討を案内しています。交換の費用は、東京ガスの公表で本体と工事費を合わせて100,000円〜300,000円程度が一般的とされています(2026年7月時点の情報)。賃貸住宅なら、業者を探す前に管理会社か大家さんへの連絡が先です。
この記事でわかること
- 水漏れ・ガス臭いときに最初にやることと、壊れたあとにしないこと
- 凍結による破損を「保証期間内でも有料」とする各社の記載と、修理しなくてもかかる額
- 修理か交換かの判定表と、見積もりで確かめる項目のチェックリスト
- 賃貸で管理会社へ先に連絡する理由と、点検商法を避ける助言
まだ凍っているだけで、水漏れもなく溶けるのを待っている段階なら、やることは別です。「給湯器が凍結したときの対処と予防」を先に見てください。
給湯器が凍結で破裂・水漏れしたら、まず止水栓を閉め、ガス臭いときはガス会社に連絡する
給湯器の凍結破損とは、給湯器の中やつながる配管の水が凍ったことで配管や部品が壊れ、溶けたあとも水漏れやエラーが残る状態です。大阪ガスは、配管が屋外に露出していると凍結で配管が破損し、水漏れに至る場合があると案内しています。水が漏れているときにやることは、東京ガスの案内では次の順番です。
- 水道の元栓(止水栓)を閉めるメーターボックスを開け、バルブを時計回りに回すと水が止まります
- 漏れている部分にタオルを巻き、バケツで受けるタオルからしみ出てくる水をバケツで受けます
- 応急処置をしたうえで、専門の業者やメーカーに依頼する東京ガスは、水道管の破裂は家財の損害や近隣にも影響を与える可能性があるとしています
ガスの臭いがするときは、ためらわず契約しているガス会社の窓口へ連絡します。水を止めたら、連絡の前に、給湯器本体の銘板(メーカー名や型式、製造年が書かれた表示)とリモコンのエラー番号を控えておきます。製造年は、後で説明する「部品の保有期間」を考えるときにも使います。
壊れたあとにしないこと
- 本体のカバーを外す・部品を分解する: 修理はメーカーや業者に任せます
- 凍結予防に巻いた毛布や布を、巻いたまま使う: NITE(製品評価技術基盤機構)は、給湯器の本体に布や毛布、ビニール等を巻き付けることは禁止としています。毛布を被せて給排気口がふさがり、異常着火して機器が変形した事故例も挙げています
- 配管がまだ凍っているうちに修理を呼ぶ: ノーリツは、配管が凍結している場合はサービスマンが伺っても対応ができかねるため、訪問を断る場合があるとしています
家の水道管そのものが破裂した場合の手順は「水道管の凍結対策|凍る気温の目安と、凍った・破裂したときの手順」にあります。修理を待つ間のお湯や水のしのぎ方は「冬の防災グッズ一覧|大雪・停電・断水・凍結に備えて買うものと、家にある物で足りる物」にまとめています。
凍結による破損は、リンナイ・ノーリツ・パロマなどが保証期間内でも有料修理と明記している
メーカー保証とは、購入から決まった期間内の故障を無料で修理する約束のことで、リンナイはお買い上げから1年(BL認定品は2年)、パロマも1年(BL認定品は2年)としています。ただし、凍結による破損はこの約束の外に置かれています。各社の記載は次のとおりです。
| メーカー | 凍結による破損の扱い | 書かれている場所 |
|---|---|---|
| リンナイ | 「凍結により破損すると、メーカー保証期間内でも修理費用が発生します」 | 凍結のお知らせページ・よくあるご質問 |
| ノーリツ | 「凍結により機器が破損した際の修理は、保証期間内でも有料修理になります」 | 寒波による凍結のページ・よくあるご質問 |
| パロマ | 保証期間内でも、凍結等の天災地変による故障・損傷は有料修理 | 取扱説明書の保証の欄(確認した機種: ガス瞬間給湯器 PH-163EWFS 系) |
| コロナ(石油給湯機) | 「凍結による修理は、保証期間内でも保証の対象外となります」 | 取扱説明書の凍結予防のページ |
| 長府製作所(石油給湯器など) | 「凍結やスケール(石灰づまり)による故障の場合は、保証期間内でも有料となります」 | 取扱説明書の保証の欄 |
※各社の公式ページ・取扱説明書の記載(2026年10月22日確認時点)。取扱説明書は確認した機種のものです。同じメーカーでも、手元の保証書の記載を優先してください。
パロマの取扱説明書は、凍結防止をせずに凍結して機器を損傷した場合や、凍結による水漏れで床・壁などを汚した場合の修理・補修費用はお客様の負担になる、とも書いています。給湯器そのものだけでなく、漏れた水で傷んだ周りの補修も、メーカーの保証の外だということです。
東京ガスと大阪ガスの凍結の案内ページには、保証の扱いの記載はありません。延長保証や、ガス会社の機器の修理サービスに入っている家は話が別で、凍結による破損が対象になるかどうかは、それぞれの規定で決まります。規定を読むか、窓口で「凍結による破損は対象か」と聞くのが確実です。
給湯器の修理料金は出張費・技術料・部品代の合計で、修理しない場合も点検の料金がかかる
給湯器の修理料金とは、訪問の費用(出張費)、診断と作業の費用(技術料)、交換する部品の代金などを足した額のことです。リンナイは「修理料金は、出張費、技術料、部品費、諸経費、および消費税で構成します」と書き、ノーリツは技術料・部品代・出張料の3つで構成するとしています。気をつけたいのは、来てもらった時点で料金が発生することです。
| 発信元 | 修理しない場合にかかる額 | 割増・見積もりの決まり |
|---|---|---|
| 東京ガス | 修理基本料6,600円(税込。出張料・故障診断料・ガス漏えい検査などの安全確認作業費を含む) | 修理前に総額の見積もりを提示し、金額確定後に知らせずに追加請求はしない |
| リンナイ(2026年6月1日以降) | 訪問先までの距離に応じて9,900円〜(税込) | 平日18時以降・土曜17時以降・日祝は技術料と出張費が50%増 |
| ノーリツ | 出張料+故障診断料(または点検診断料) | 休日・時間外は出張料・技術料などが3割増。夜間の訪問修理はしていない |
| 大阪ガス | 出張基本料(金額の掲載なし) | 休日や夜間に作業を指定すると割増料金 |
※各社の公式ページの記載(2026年10月22日確認時点)。料金は改定されることがあります。
つまり、来てもらって「今回は修理しない」と決めても、0円にはなりません。リンナイの内訳は、出張費3,300円〜・技術料5,500円〜・諸経費1,100円に部品費が加わる形です(いずれも税込、2026年6月1日以降)。時間外の50%増を当てはめると、技術料5,500円は8,250円に、出張費3,300円は4,950円になります。
日曜の朝にすぐ来てもらうか、止水栓で水を止めて平日の日中まで待てるか。同じ故障でも、呼ぶ時間で払う額が変わります。水が止まっていて、ガスの臭いもないなら、急ぐ理由は小さくなります。

見積もりの扱いは、発信元ごとに異なります。ノーリツは、見積もりを伝えて了解を得たうえで修理に着手するとし、修理後は同じ箇所を6か月、同じ部品を1年保証すると案内しています。大阪ガスの場合は、点検で故障原因と必要な作業を特定したあとに修理費用の説明があり、修理を頼まなくても出張基本料がかかります。
「凍結で壊れたら○円」という公表値は無い
凍結による破損に限った修理費は、メーカーもガス会社も公表していません。近い数字として、ノーリツのよくあるご質問には、エラー562(給湯器内部の部品不具合か、配管の凍結・断水が考えられるときの表示)で、配管の凍結や断水がなく、注湯電磁弁や電装基板などの修理が必要な場合の修理参考料金が、22,000円〜55,000円程度(税込。出張料上限3,300円+故障診断料を含む)と載っています(2026年10月22日確認)。これは部品が壊れていた場合の参考で、凍結による破損の費用として示された額ではありません。ノーリツは、故障箇所が複数なら参考料金を超える場合があり、修理をしない・できない場合も出張料と故障診断料はかかるとしています。
東京ガスグループの調べでは、2022年度のガスふろ給湯器の部品交換修理のうち、25,000円以下で納まったケースが7割以上、25,000円を超えたケースが3割以下でした。これも凍結に限らない修理全体の数字です。手元の給湯器でいくらかかるかは、訪問後の見積もりでしか分かりません。
修理か交換かは設置から約10年が分かれ目で、部品の保有期間は製造打ち切り後7年(BL認定品は10年)
設計上の標準使用期間とは、点検などのメンテナンスを含めて使っていける期間としてメーカーが示す年数で、リンナイはガス給湯器で10年(業務用は3年)としています。リンナイは、これは保証書の無償保証期間とは異なり、修理や不具合がないことを保証するものではない、と説明しています。対象の機種では、使用期間が10年相当になるとリモコンに「88」や「888」が表示されます(点検時期のお知らせ表示です)。
この10年は、修理か交換かの目安としても各社が使う数字です。ノーリツは寿命をおよそ10年前後とし、「設置から10年程度経過している場合は修理ではなく、交換するのがおすすめ」と書いています。東京ガスは、設置から10年以上たっていると1つの故障を修理しても新たな不具合や故障が起こる可能性があり、2回目の修理費用は1回目よりも高くなる傾向がある、としています。
もう1つの決め手が、補修用性能部品の保有期間です。補修用性能部品とは、製品の機能を保つための修理用の部品のことで、メーカーは製造を打ち切ったあとも決まった年数は持っておくとしています。リンナイとパロマはガス給湯器で製造打ち切り後7年(BL認定品は10年)、ノーリツはBL認定品のふろ・給湯機器が10年、BL認定でないガス給湯器と石油給湯器が7年、ガスふろがまと石油ふろがまが6年です。リンナイは、保有期間内でも、経年劣化による事故を防ぐため修理できない場合があると添えています。
見落としやすいのは、数え始めが「使い始め」ではなく「製造打ち切り」なことです。たとえば2016年に製造が終わった機種なら、BL認定品でも部品の保有は2026年までが目安になります。製造打ち切りの直前に買った機種なら、使い始めから10年を待たずに保有期間が終わることもあります。ノーリツも、10年を超えた製品は部品供給が終了している場合があるとしています。製造年は銘板で確かめられます。
修理か交換かの判定表
ここまでの各社の目安を、状況ごとに並べ直すと次のようになります。当てはまる行が多いほど、交換を含めて考える場面です。
| 状況 | 考え方 | よりどころ |
|---|---|---|
| 設置から10年程度以上 | 交換を考える。修理と交換の見積もりを並べる | ノーリツ・東京ガスの目安 |
| 製造打ち切り後7年超(BL認定品は10年超) | 修理できない場合がある。部品があるかを先に聞く | リンナイ・ノーリツ・パロマの部品の保有期間 |
| 10年以上で2回目の故障 | 交換の見積もりと比べる。2回目の修理は高くなる傾向 | 東京ガス |
| 故障箇所が複数 | 総額の見積もりをもらう。参考料金を超える場合がある | ノーリツ |
| 10年未満・故障1か所 | 修理の見積もりから。凍結による破損は保証期間内でも有料と書く会社が多い | 設計上の標準使用期間(10年)と各社の保証の記載 |
※リンナイ・ノーリツ・パロマ・東京ガスの公式ページと取扱説明書の記載から整理(2026年10月22日確認時点)。最終的な判断は、見積もりの額と機種の状態で変わります。

石油給湯機は法定点検の対象で、屋内式のガス湯沸器・ガスふろがまは2021年8月に対象から外れた
経済産業省の長期使用製品安全点検制度で、いま点検の対象(特定保守製品)とされているのは、石油給湯器と石油ふろがまです。2021年8月1日に消費生活用製品安全法施行令が改正され、屋内式ガス瞬間湯沸器や屋内式ガスふろがまなどが対象から外れました。ガス給湯器については、リンナイがメーカーの自主的な取り組みとして、法定点検と同じ基準の有料の「あんしん点検」を行っています。
石油給湯機の標準使用期間は、メーカーと機種で違います。長府製作所の油だき温水ボイラの取扱説明書には、設計標準使用期間5年とあります。ガス給湯器の「10年」を、石油給湯機にそのまま当てはめないでください。
給湯器の交換費用は東京ガスの公表で10万〜30万円程度が一般的で、国が示す相場は無い
給湯器の交換費用とは、新しい本体の価格に、取り替えの工事と古い機器の撤去の費用を足した額です。ノーリツは「本体価格+標準工事費+撤去費用が基本構成」とし、標準工事には取り替え作業・配管接続・排気工事などが含まれ、設置場所を移すなら別途追加費用がかかると説明しています。
東京ガスは、給湯器の交換にかかる費用を「本体価格と工事費を合わせて100,000円〜300,000円程度が一般的」としています(2026年7月時点の情報)。東京ガスで交換した場合の費用は暖房機能の有無で異なり、暖房機能がなければ20万円程度、暖房機能付きなら35万円程度になることが多い、というのが東京ガスの案内です(2026年10月22日確認)。上の100,000円〜300,000円程度は東京ガスが「一般的」として示す幅で、東京ガスで交換した場合の目安とは別の数字です。
10万円と30万円では3倍の開きがあります。どこまでが「標準工事」に入るか、撤去が含まれるか、暖房機能が付くかで、総額は大きく動くということです。リンナイとノーリツの公式ページは費用の構成だけで金額を載せておらず、国や国民生活センターなどの公的機関が示す交換費用の相場も見当たりません(2026年10月22日確認)。だからこそ、同じ項目で見積もりを並べて比べるのが現実的です。
見積もりで確かめる項目のチェックリスト
修理でも交換でも、2社以上の見積もりをこの項目でそろえると、額の違いがどこから来ているのかが見えます。
- 見積もりの総額と、作業後に追加の請求があり得るか(東京ガスは、金額確定後に知らせずに追加請求はしないと明記しています)
- 修理の場合: 出張費・技術料・部品代の内訳と、修理しないと決めたときにかかる額
- 修理の場合: 部品の保有期間内の機種か(製造年は銘板で確認)
- 交換の場合: 新しい本体のメーカー名と型式、暖房機能や追いだきの有無が今と同じか
- 交換の場合: 標準工事費に何が含まれるか(取り替え作業・配管接続・排気工事など)
- 交換の場合: 古い給湯器の撤去費用が入っているか
- 設置場所の移動など、標準工事の外になる追加費用の有無と額
- 工事後・修理後の保証の範囲と期間(ノーリツの修理は同じ箇所6か月・同じ部品1年)
交換も含めて考えるなら複数社に見積もりを頼み、点検の電話や安すぎる広告ではその場で契約しない
給湯器の修理や交換の頼み先は、メーカーの修理窓口、契約しているガス会社(LPガスなら販売店)、給湯器の工事を専門にする業者の3つに分かれます。メーカーは自社製品の修理を受け付けていて、ノーリツのコンタクトセンターは365日24時間(Web・LINE・電話)受け付け、通常は翌日中までにノーリツサービス認定店から電話が来ると案内しています。東京ガスは、修理予約をWebで24時間受け付けています。
どこに頼むにしても、交換の話になったら見積もりは1社で決めないことです。国民生活センターは、点検後に製品の購入を勧められてもその場ですぐに契約せず、本当に交換が必要か契約先のガス事業者やメーカー等に相談し、購入する場合は複数社から見積もりを取ることが大切だとしています。同じ文章で、業界団体等は10年を目安に信頼できる事業者による点検や取り替えを推奨している、とも書いています。
「点検します」の電話や訪問には、安易に点検させない
寒波のあとに限らず、給湯器の点検を持ちかけるトラブルがあります。国民生活センターは2024年2月、給湯器の点検をめぐる相談が急増しているとして注意を呼びかけました。それによると、給湯器の点検商法に関する相談は2021年度335件、2022年度561件、2023年度は12月31日までで1,099件。2023年度は9か月分だけで、2021年度1年分の3倍を超えています。契約した人の7割以上が70歳以上でした。
最近の相談事例には、点検の電話のあと訪問した業者から高額なメンテナンス契約を勧められて契約したが、メーカーの保証期間内だった、というものもあります。
ノーリツも、悪質な業者は「給湯機器が故障している」「火災の危険がある」などと不安をあおり、機器の交換を強くすすめるケースがあると注意しています。その場で契約や購入を決めず、購入した販売店かノーリツコンタクトセンターに相談するよう呼びかけています。リンナイの公式ページにも、点検詐欺への注意喚起があります。
検索広告の安い料金表示は、作業前の見積もりで確かめる
お湯が出ない朝、スマホで業者を探すと、検索結果の上のほうに安い料金を掲げた広告が並びます。消費者庁は2025年7月31日、ウェブサイトでは低額な料金を表示しながら実際には高額な料金を請求する水回りトラブル対応業者について注意を呼びかけました。給湯器に限った発表ではありませんが、急いで業者を探す状況は同じです。
国民生活センターと消費者庁の助言(要点)
- 電話や訪問で点検を持ちかける業者には、安易に点検させない
- その場では契約せず、複数の機種の機能や価格を比べて十分に検討する
- 極端に安い料金表示に注意する。検索結果で上位だからといって信用できるとは限らない(広告枠で上位に出ている場合がある)
- 作業前に具体的な作業内容を確かめて見積もりを頼み、納得できなければ断る。作業には立ち会う
- 訪問販売にあたる契約は、契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできる場合がある
- 不安や迷いがあれば、消費者ホットライン「188(いやや!)」番で消費生活センター等に相談する
ここまでを踏まえて、修理だけでなく交換も含めて考えたいときは、給湯器の修理・交換を扱う業者に見積もりを頼む方法があります。対応する地域が業者ごとに決まっているので、お住まいの地域から選びます。
交換も含めた見積もりの相談先を、お住まいの地域で選ぶ
賃貸住宅なら、業者を探す前に管理会社か大家さんへ連絡します(次の章)。
- 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県: 下の2つのどちらにも相談できます
- 大阪府・京都府・兵庫県: GAS-Q(ガスキュー)が対応地域です
- それ以外の地域: 給湯器のメーカーの修理窓口か、契約しているガス会社(LPガスなら販売店)の窓口に相談します
【お湯出ない.com】
は、合同会社湊住設が運営する給湯器の修理・交換の窓口で、公式サイトで出張対応エリアを東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県と案内しています(2026年10月22日確認)。
GAS-Q (ガスキュー)は、嶺岡設備株式会社が運営する給湯器の交換の相談先で、公式サイトの対応地域は関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)と関西(大阪・京都・兵庫)です(2026年10月21日確認)。
対応地域は変わることがあります。申し込む前に、それぞれの公式サイトでお住まいの地域が入っているかを確かめてください。
賃貸の給湯器が凍結で壊れたら、先に管理会社か大家さんへ連絡し、自分で業者を呼ばない
賃貸住宅の給湯器の修理は、製品の持ち主を通して頼むのが基本です。パロマは「賃貸住宅にお住まいのお客さまは、管理会社様や物件のオーナー様など製品の所有者様を通じてご依頼下さい」と案内し、リンナイも賃貸住宅は管理会社へ、としています。
法律の土台になるのが民法606条です。民法606条とは、貸主の修繕の義務を定めた条文で、第1項は「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない。」としています。民法607条の2は、借主が修繕が必要だと貸主に知らせたのに貸主が相当の期間内に修繕しないときや、急迫の事情があるときに、借主が修繕できる場合を定めています。ただし、給湯器を自分で分解したり直したりしてよいという意味ではなく、まず貸主か管理会社に知らせることが出発点です。
東京ガスは、賃貸物件の給湯器が壊れた場合は大家か不動産管理会社に連絡し、基本的には連絡を受けた側が修理業者に依頼して費用も負担する、と説明しています。そのうえで、入居者が修理業者を手配してしまうと、費用が入居者の自己負担になってしまう可能性がある、と注意しています。ただし、これは賃貸の給湯器の故障一般の説明で、凍結で壊れた場合に限った説明ではありません。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」は、機器の寿命による設備機器の故障や使用不能を、経年劣化による自然損耗で賃借人に責任はないと考えられる例に挙げています。ただし、これは退去時の原状回復の費用の考え方で、入居中の凍結による破損を直接扱った記述はありません。凍結で壊れたときに誰が払うかは、契約書の定めや、借主の責めに帰すべき事由にあたるかどうかで変わり、一律には決まりません。費用の扱いは、管理会社に状況を伝えたうえで確かめます。
- どこから水が漏れているか、止水栓を閉めたか
- リモコンのエラー番号
- 給湯器の銘板にあるメーカー名・型式・製造年
- いつから症状が出ているか(溶けたあとも続いているか)
- 修理業者を自分で手配していないこと(手配する前に相談する)
この記事の目安が当てはまらないケース
- エコキュート・電気温水器: この記事の保証・修理料金・部品の保有期間は、ガス給湯器と石油給湯機のメーカーとガス会社の記載です。エコキュートは、それぞれのメーカーの保証書と修理窓口の案内で確かめてください
- 石油給湯機: 標準使用期間はメーカーと機種で違い、法定点検の対象でもあります。取扱説明書と点検の案内を確かめてください
- 業務用の給湯器: リンナイの業務用の設計上の標準使用期間は3年で、家庭用の10年とは違います
- 延長保証やガス会社の修理サービスに入っている: 凍結による破損が対象かは、その規定で決まります
- 凍結ではなく、地震や停電のあとに止まった: 戻し方の手順が違います。「地震・停電のあとの給湯器の復旧」を見てください
- まだ凍っているだけで、壊れていない: 修理を呼ぶ前に自然に溶けるのを待つ段階です。「給湯器が凍結したときの対処と予防」で扱っています
よくある質問
給湯器が凍結で壊れたら、保証期間内でも有料ですか?
有料と明記しているメーカーが多くあります。リンナイとノーリツは公式ページで、パロマ・コロナ・長府製作所は取扱説明書(確認した機種)で、凍結による破損や故障は保証期間内でも有料、または保証の対象外としています。延長保証やガス会社の修理サービスの扱いは、それぞれの規定で確かめてください。
来てもらって修理を断っても、料金はかかりますか?
かかります。東京ガスは診断後に修理しない場合も修理基本料6,600円(税込)、リンナイは距離に応じて9,900円〜(税込、2026年6月1日以降)がかかります。ノーリツは出張料と故障診断料または点検診断料、大阪ガスは出張基本料がかかるとしています。
10年使った給湯器は、修理と交換のどちらがいいですか?
ノーリツは設置から10年程度たっている場合は交換をすすめ、東京ガスも10年以上なら交換の検討を案内しています。補修用性能部品の保有期間は製造打ち切り後7年(BL認定品は10年)が多く、部品が無くて修理できない場合もあります。修理と交換の見積もりを並べて決めてください。
賃貸で給湯器が凍結で壊れたら、誰が払いますか?
一律には決まりません。民法606条は貸主に修繕の義務があるとしつつ、借主の責めに帰すべき事由による場合を除いています。まず管理会社か大家さんに連絡し、費用の扱いを確かめてください。東京ガスは、入居者が自分で業者を手配すると自己負担になる可能性があると注意しています。
給湯器の交換費用の相場はいくらですか?
国などの公的機関が示す相場はありません。東京ガスは、本体価格と工事費を合わせて100,000円〜300,000円程度が一般的としています(2026年7月時点の情報)。標準工事・撤去・追加の費用の内訳を、複数社の見積もりで比べてください。
まとめ: 水を止めて控え、保証書と年数で修理か交換かを決め、見積もりは内訳で比べる
給湯器が凍結で破裂・水漏れしたら、まず止水栓を閉め、ガスの臭いがすればガス会社へ連絡します。本体を分解したり、毛布を巻いたまま使ったりはしません。凍結による破損は、リンナイ・ノーリツ・パロマなどが保証期間内でも有料と明記しており、修理をしないと決めても東京ガスで6,600円、リンナイで9,900円〜(2026年6月1日以降)がかかります。
修理か交換かは、設置から約10年が分かれ目です。部品の保有期間は製造打ち切り後7年(BL認定品は10年)が多く、交換費用は東京ガスの公表で100,000円〜300,000円程度が一般的とされています。賃貸なら、業者を呼ぶ前に管理会社か大家さんへの連絡が先です。
今日やることは1つ。給湯器の銘板で製造年を確かめ、保証書の「有料修理になる場合」の欄を開いておくことです。この2つがそろえば、見積もりの話を聞いたときに、修理と交換のどちらに寄せるかを自分で決められます。
- 水を止めて、情報を控える止水栓を閉め、銘板のメーカー名・型式・製造年とエラー番号をメモします
- 保証と年数を確かめる保証書の有料修理の欄と、設置からの年数・部品の保有期間を判定表に当てはめます
- 見積もりを内訳で比べる賃貸は管理会社へ。持ち家は、交換も含めるなら2社以上の見積もりをチェックリストの項目でそろえます
参考・出典
- リンナイ 給湯器の凍結に関するお知らせ https://www.rinnai.co.jp/notice/freeze/ (2026年10月22日確認)
- リンナイ よくあるご質問 No.1198 https://faq.rinnai.co.jp/faq/show/1198 (2026年10月22日確認)
- リンナイ 修理のご依頼(修理料金・補修用性能部品の保有期間) https://www.rinnai.co.jp/contact/repair/ (2026年10月22日確認)
- リンナイ 設計上の標準使用期間 https://www.rinnai.co.jp/safety/use/term10/ / https://www.rinnai.co.jp/safety/replace/ / https://www.rinnai.co.jp/safety/system/info/ground/ / https://faq.rinnai.co.jp/faq/show/2657 (2026年10月22日確認)
- リンナイ 長期使用製品安全点検制度とあんしん点検 https://www.rinnai.co.jp/safety/system/law/ (2026年10月22日確認)
- ノーリツ 寒波による凍結(アフターサポート) https://www.noritz.co.jp/aftersupport/disaster/cold_wave.html (2026年10月22日確認)
- ノーリツ よくあるご質問「【凍結】凍結に備えての対策」 https://faq.noritz.co.jp/%E3%80%90%E5%87%8D%E7%B5%90%E3%80%91%E5%87%8D%E7%B5%90%E3%81%AB%E5%82%99%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%AE%E5%AF%BE%E7%AD%96-64c24bc808f7a2001b0ed9cb (2026年10月22日確認)
- ノーリツ よくあるご質問「給湯機器:エラー表示【562】が点滅」 https://faq.noritz.co.jp/給湯機器:エラー表示【562】が点滅-64e5a6833a829f001b3fe5f0 (2026年10月22日確認)
- ノーリツ 修理料金について https://mypage.noritz.co.jp/member_web/public/repair.html / https://www.noritz.co.jp/aftersupport/repair/ (2026年10月22日確認)
- ノーリツ よくあるご質問「修理部品はどれくらい保有していますか?」 https://faq.noritz.co.jp/%E4%BF%AE%E7%90%86%E9%83%A8%E5%93%81%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%84%E4%BF%9D%E6%9C%89%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B%EF%BC%9F-64ba52e50a00fb001b38e20e (2026年10月22日確認)
- ノーリツ 給湯器の交換についてのコラム https://www.noritz.co.jp/product/kyutou_bath/column/01_kyutou_replace.html (2026年10月22日確認)
- パロマ ガス瞬間給湯器 取扱説明書(書類番号 41-04187-008-00) https://www.paloma.co.jp/downloads/知識情報/取扱説明書/41-04187-008-00.pdf (2026年10月22日確認)
- パロマ 修理のご依頼 https://www.paloma.co.jp/support/repair/index.html / アフターサービス https://www.paloma.co.jp/support/service/index.html (2026年10月22日確認)
- コロナ 石油給湯機 取扱説明書 https://www.corona.co.jp/img/0673b49297df86d8172c7a6870f4cf5d8074f505.pdf (2026年10月22日確認)
- 長府製作所 取扱説明書 https://www.chofu.co.jp/user_data/document/tori/10064267.pdf (2026年10月22日確認)
- 東京ガス ガス機器修理(給湯器) https://home.tokyo-gas.co.jp/service/equipment/gas_repair/boiler.html (2026年10月22日確認)
- 東京ガス 給湯器の凍結についてのコラム https://home.tokyo-gas.co.jp/column/boiler/0132/ (2026年10月22日確認)
- 東京ガス 給湯器が壊れたときの費用についてのコラム https://home.tokyo-gas.co.jp/column/boiler/10133/ (2026年10月22日確認)
- 東京ガス 給湯器の修理と交換についての記事 https://uchi.tokyo-gas.co.jp/boiler/0007 (2026年10月22日確認)
- 大阪ガス よくあるご質問 No.159 https://faq.osakagas.co.jp/faq/show/159 (2026年10月22日確認)
- 大阪ガス お風呂・給湯器の凍結 https://home.osakagas.co.jp/c_support/use/bath/index.html (2026年10月22日確認)
- 経済産業省「長期使用製品安全点検・表示制度」 https://www.meti.go.jp/product_safety/producer/shouan/07_tyouki.html (2026年10月22日確認)
- 国民生活センター「給湯器の点検にご注意ください-70歳以上の高齢者を中心にトラブル急増!-」(2024年2月21日公表) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240221_1.html / https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20240221_1.pdf (2026年10月22日確認)
- 国民生活センター 見守り新鮮情報 第478号(2024年3月12日) https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen478.html (2026年10月22日確認)
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」 https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html (2026年10月22日確認)
- 消費者庁「ウェブサイト上では低額な料金を表示しているが、実際には高額な料金を請求する水回りトラブル対応業者に関する注意喚起」(2025年7月31日) https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_policy_cms103_250731_01.pdf (2026年10月22日確認)
- 製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全情報マガジン Vol.489 https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2025fy/vol489_251125.html (2026年10月22日確認)
- 民法(明治二十九年法律第八十九号)第606条・第607条の2(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (2026年10月22日確認)
- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」 https://www.mlit.go.jp/common/000991391.pdf (2026年10月22日確認)
- お湯が出ない.com 公式サイト https://oyu-denai.com/ (2026年10月22日確認)
- GAS-Q 公式サイト https://gas-q.jp/ (2026年10月21日確認)