備蓄3日分のリストは何をいくつ?水9L・9食・トイレ15回を人数別に

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大人1人の3日分は、水9L・食事9食・携帯トイレ15回です。4人家族なら水36L・36食・60回。国の防災基本計画は、食料や水、携帯トイレなどの備蓄を「最低3日間、推奨1週間」としています。家にある物を数えて、足りない分だけ足せばそろいます。(中央防災会議「防災基本計画」(令和8年7月14日修正)・2026年10月31日確認)

目次

人数別の3日分は、何をいくつ用意する?

3日分の量は「人数×3日×1日の量」で出せます。1日の量を水3L、食事3食、トイレ5回、カセットボンベ1本とすると、次の表のとおりです。全員を大人と同じ量で数えています。乳幼児や高齢者のいる家は、最後の節も見てください。

人数 水 2Lボトル 食事 携帯トイレ カセットボンベ
1人 9L 5本 9食 15回 3本
2人 18L 9本 18食 30回 6本
3人 27L 14本 27食 45回 9本
4人 36L 18本 36食 60回 12本
5人 45L 23本 45食 75回 15本

表はすべて当サイトの計算です。2Lボトルは端数を切り上げています。500mLのボトルで持つなら、1人3日で18本になります。

人数別の3日分。1人は水9L・9食・トイレ15回、2人は水18L・18食・トイレ30回、3人は水27L・27食・トイレ45回、4人は水36L・36食・トイレ60回

では、この「1日の量」はどこから来た数字でしょうか。4つとも性格が違うので、分けて説明します。

水の1人1日3Lは、飲み水と調理用の水を合わせた目安です。農林水産省のガイドは「1人1日およそ3L程度(飲料水+調理用水)」として、湯せんや食品・食器を洗う水は別に必要としています(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年版)・2026年10月31日確認)。首相官邸の案内も「1人1日3リットルが目安」です(首相官邸「災害への備え 事前にできること」・2026年10月31日確認)。

1日3食は公的な数字ではなく、当サイトの前提です。朝昼晩の3回で数えておくと、家の買い置きと突き合わせやすいからです。

トイレの1人1日5回は、次の3つの資料を合わせた数え方です。国の防災基本計画には、住民に「最低3日間、推奨1週間」分の携帯トイレ・簡易トイレの備蓄を普及啓発する方針があります(国土交通省「マンホールトイレ整備・運用のためのガイドライン 2025年版」・2026年10月31日確認)。1日5回という数は、内閣府のガイドラインが避難所の計画を立てるときに使うものです(内閣府「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」・2026年10月31日確認)。人数×日数の形で書いているのは東京都の事業所向け資料で、「1人1日5回×3日間=15回分程度」です(東京都「事業所防災リーダー通信2024 Vol.6」・2026年10月31日確認)。表はこの数え方を家庭に当てはめたものです。

カセットボンベの1人1日1本は、農水省の単身者向けの案内にある「1人1日1本程度」に合わせました(農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け」・2026年10月31日確認)。お湯を沸かしてレトルトを温める程度なら、もっと少なくて済みます。岩谷産業の試算では、レトルト惣菜とパックご飯を1日3回温める場合で、2人で1日0.6〜0.7本です(カップ麺や温かい飲み物を足すと増えます)(岩谷産業 公式サイトの備蓄の試算表・2026年10月31日確認)。農水省のガイド(2019年版)は、大人2人の1週間でボンベ12本を例にしています。使い方で本数が変わるので、表の数字は多めの側と考えてください。料理の内容に合わせた計算はカセットボンベの備蓄本数の出し方にまとめました。

なぜ3日分なの? 1週間との関係は?

3日は、支援物資が届くまでを自分の備えでつなぐための最低ラインで、目標は1週間です。

農水省のガイドは、「災害支援物資が3日以上到着しないこと」があるとしたうえで、物流が止まって1週間は店で食品が手に入らないことも想定しています(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年版)・2026年10月31日確認)。単身者向けの案内には「公的な支援物資が届き始めるのは4日目以降」とあります(農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け」・2026年10月31日確認)。

3日分は「最低」の目安です。そろったら、次は1週間へ伸ばします。

防災庁は2026年11月2日に「事前防災徹底のための緊急要請」を出し、国民に「最低3日間、できれば1週間分の水や食料」の備蓄と、「一人あたり一日3リットル」の飲料水、携帯用トイレ等の生活用品を備えるよう求めました(防災庁「事前防災徹底のための緊急要請」・2026年11月2日確認)。要請の中身は防災庁の緊急要請のまとめで扱っています。

家にある物で何日分になる?

家の食べ物は、主食を「1食」に換算して足し、人数×3食で割ると日数が出ます。

米びつの残り、棚の奥のカップ麺、買い置きのパックご飯。買い物の前に並べて数えると、買う物はかなり絞れます。数え方は次の表のとおりです。

家にある物 数え方 別に要るもの
米 1kg 約13食 炊く水と熱源
米 5kg 約67食 炊く水と熱源
パックご飯 1個 1食 温める湯か電子レンジ
カップ麺 1個 1食 お湯
乾麺 袋にある1人前の量で割る ゆでる水と熱源
レトルト 1個 おかず1回分 主食と、湯せんの水
肉や魚の缶詰 1缶 おかず1回分 主食

表は当サイトの計算と数え方です。米は農水省のガイドにある「1人1食75g程度」で割りました(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年版)・2026年10月31日確認)。1合150gなので、1食は0.5合にあたります(農林水産省 消費者の部屋「こどもそうだん」・2026年10月31日確認)。レトルトと缶詰は主食に添える側なので、食数には足さず、別の欄に数えます。

計算の例(当サイトの計算)
4人家族の3日分は36食。米2kgで約27食、カップ麺6個、パックご飯3個を足すと36食になります。

米5kgの袋が1つあれば、主食の数だけなら4人で5日余り、大人1人なら約22日分です。

米の袋がある家は、主食の数だけなら足りている計算になりやすいものです。そのぶん、見るべきは水と熱源のほう。米や乾麺は、数が足りていても炊く・ゆでるための水と火が別に要ります。炊く水は1日3Lの調理用水の枠に入りますが、湯せんや洗い物の水はその外です。火を使わずに食べられる缶詰や菓子類が何回分あるかも、別に数えておきます。

足りない分は何から買う?

当サイトの考える買う順番は、トイレ→水→食事→熱源→明かり・情報です。水や食べ物は普段から家に少しはあっても、携帯トイレは普段の買い物では増えない品目だからです。

買う順番。1トイレは携帯トイレを回数で、2水は2Lボトルを人数分、3食事は足りない食数を埋める、4熱源はカセットボンベを人数分、5明かり・情報はランタンとラジオ

1. トイレ:携帯トイレを回数で

トイレを先に置くのは、食事より待てる時間が短いからです。東京都の事業所向け資料も「食事は我慢できますが、生理現象は我慢できません」と書いています(東京都「事業所防災リーダー通信2024 Vol.6」・2026年10月31日確認)。

国交省のガイドラインに載る調査では、東日本大震災で宮城県気仙沼市の36名に聞くと、トイレに行きたくなったのは3時間以内が31%、9時間以内が78%でした。2016年の熊本地震の195名では、3時間以内が39%、9時間以内が86%です(国土交通省「マンホールトイレ整備・運用のためのガイドライン 2025年版」・2026年10月31日確認)。どちらも限られた人数への調査で、全国の割合ではありません。それでも、数時間のうちにトイレを使いたくなる人が多いことは読み取れます。

数えるのは袋の枚数ではなく、使える回数です。便器にかぶせる袋と固める凝固剤がセットになった物なら、1回分がそのまま1回に数えられます。回数の出し方は携帯トイレは何回分必要かの計算で詳しく書いています。

セットで選ぶなら、クリロン化成のBOS 非常用トイレセット50回分があります。公式の表示は「4人で2.5日分」で、1人1日5回の計算になっています(クリロン化成「BOS 非常用トイレ」・2026年10月31日確認)。4人3日の60回には10回足りないので(当サイトの計算)、その分は別に足します。1人なら、公式で1人3日分とされている15回分のセットもあります。下のカードは50回分のセットです。


2. 水:2Lボトルを人数分

水は、表の本数から家にある分を引きます。一か所に積めないときは、農水省の単身者向けの案内が「水は、分散して収納してもよい」としているので、押し入れと玄関のように分けて置いてかまいません。水は飲み水や調理のほか、傷口を洗う、歯をみがくといった衛生用にも要るので、同じ案内は余裕をもって備えるよう書いています(農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け」・2026年10月31日確認)。

家族の人数が多い家は、箱で数えると話が早くなります。サーフビバレッジの長期保存水(2L×6本入り)は1箱12Lです。1人3日の9Lは1箱で足り、4人3日の36Lはちょうど3箱になります(当サイトの計算)。


水道水をためておく場合
東京都水道局の案内では、塩素の消毒効果は直射日光を避けて常温で3日程度、冷蔵庫で10日程度です。浄水器を通したり沸かしたりすると、塩素は除かれます(東京都水道局 練馬営業所のチラシ「震災への備え」(令和7年春期発行)・2026年10月31日確認)。

保存水と呼ばれるミネラルウォーターの賞味期限は、農水省のガイド(2019年版)で5年〜10年です。買ったら箱の表示を見て、入れ替えの時期を決めておきます。

3. 食事:足りない食数を埋める

買う分は、さきほど数えた食数と表の差です。農水省の単身者向けの案内は「賞味期限の長い特別な食品や水でなくても大丈夫」としているので(農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け」・2026年10月31日確認)、ふだん食べているパックご飯やカップ麺で埋めるのが基本になります。

そのうえで、お湯が沸かせないときの分を何回か持っておくなら、尾西食品の携帯おにぎりが扱いやすい品です。鮭の場合、公式の値で42gが109gになり、必要な水は67ml。熱湯なら15分、15℃の水でも60分でできます(尾西食品「携帯おにぎり 鮭」・尾西食品「アルファ米 一覧」・2026年10月31日確認)。セットは鮭・五目おこわ・わかめ・昆布の4種を2袋ずつ、計8袋です。量は200gのパックご飯の半分ほどなので(当サイトの計算)、足りない人は缶詰などと組み合わせて数えてください。アレルギーのある方は、商品の原材料表示を確かめてから選びます。

4. 熱源:カセットボンベを人数分

カセットコンロを使わない家は、ここは省いてかまいません。使う家は、表の本数から家にあるボンベの本数を引きます。カセットコンロ本体があるかも、一緒に見ておきます。置き場所や期限の注意はカセットボンベの備蓄本数の出し方に書いています。

ボンベは3本組が表の数字に合わせやすく、イワタニ カセットガス オレンジ CB-250-OR(250g×3本)なら、1人3日で1組、4人3日で4組です(当サイトの計算)。使用期限の目安は製造から約7年と岩谷産業が案内しています(岩谷産業 公式サイトのカセットボンベの案内・岩谷産業「CB-250-OR」・2026年10月31日確認)。


5. 明かり・情報:ランタンとラジオ

最後が明かりと情報です。懐中電灯やラジオが家にあれば、買い足すより先に電池の種類と残りを見ます。単1形か単3形かが分かるだけで、次の買い物が決まります。

置いて使える明かりを足すなら、パナソニックの多機能強力ランタン BF-BL45Mがあります。単1形電池3本で動き、最大約800lm、防滴はIPX2です(パナソニック「BF-BL45M」・2026年10月31日確認)。電池は付いてこない前提で、単1形を3本一緒に用意します。

3日分のチェックリストは?

数える品目は次のとおりです。横に人数を掛けた数字を書き込みながら印をつけると、家の過不足が一度で見えます。

  • 水:1人9L(飲料水の備蓄量と本数の出し方)
  • 主食:1人9食(非常食の量の決め方)
  • おかず:レトルト、肉や魚の缶詰
  • 携帯トイレ・簡易トイレ:1人15回
  • トイレットペーパー・ティッシュペーパー
  • ラップ・ゴミ袋
  • ポリタンク:トイレを流す水などの生活用水に
  • カセットコンロ・カセットボンベ:1人3本
  • ランタン・ラジオ:使う電池も一緒に

首相官邸の案内は、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、携帯トイレ・簡易トイレ、カセットコンロなどを例に挙げています。飲料水とは別に生活用水も必要とし、ポリタンクに水道水を入れておく、お風呂の水を張っておくといった備えも案内しています(首相官邸「災害への備え 事前にできること」・2026年10月31日確認)。ラップ、ゴミ袋、ポリタンクは同じ官邸のチェックリストにある品目です(首相官邸「災害の『備え』チェックリスト」・2026年10月31日確認)。

品目をもっと広く見たい方、紙に書き込んで使いたい方は、備蓄品の全リストと書き込みシートを使ってください。

1週間へはどう伸ばす?

3日分がそろったら、普段の買い物に少しずつ足して1週間へ伸ばします。一度に買いそろえなくてかまいません。

農水省のガイドが勧めるのは、普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから食べて、食べた分を買い足すローリングストックです。同じガイドは「費用、時間の面で、普段の買い物の範囲でできる」と説明しています(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年版)・2026年10月31日確認)。首相官邸の案内も「防災のために特別なものを用意するのではなく」、普段の食品等を備えるようにと書いています(首相官邸「災害への備え 事前にできること」・2026年10月31日確認)。回し方はローリングストックの始め方をどうぞ。

1週間の中身の例として、農水省のガイドは大人2人分を次のように示しています。2019年版の例です。

区分 大人2人・1週間の例
水 2L×6本×4箱
熱源 カセットコンロ、カセットボンベ12本
主食 米2kg×2袋、そうめん2袋、パスタ2袋、カップ麺類6個、パックご飯6個
主菜 レトルト食品18個、パスタソース6個、肉や魚の缶詰18缶
副菜など 日持ちする野菜類、梅干し・のり、インスタント味噌汁、チョコレートやビスケット等の菓子類

(農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(2019年版)・2026年10月31日確認)

これを3日に割るなら約4割で、缶詰もレトルトも約8個です。これは当サイトで割った目安で、農水省の数字ではありません。人数で計算すると、1週間は1人で水21L・21食・トイレ35回、4人で水84L・84食・トイレ140回になります(当サイトの計算)。4人家族が箱の数でどう置くかは4人家族の1週間分の備蓄が参考になります。なお同じガイドは、ハザードマップなどで地域の状況を見て2週間分など多めに備えることも大切としています。

回す間隔の見当
農水省の単身者向けの案内にある賞味期限の目安は、パックごはん1年、カップ麺約6か月、乾麺約1〜3年、レトルト約1〜2年、缶詰は未開封でおおむね3年です(農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド 単身者向け」・2026年10月31日確認)。実際の期限は手元の商品の表示で見ます。

足すものがある家族は?

乳幼児、高齢者、慢性の病気やアレルギーのある家族がいる家は、3日分の表とは別に、その人の分を多めに考えます。

農水省の要配慮者向けのガイド(令和8年9月)は、「平時から少なくとも2週間分を備蓄することが推奨されます」としています(農林水産省「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」・2026年10月31日確認)。

家族の中で食べられる物が違うときは、全員まとめて数えず、その人の分だけ別の行に書くと抜けにくくなります。

参考・出典

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この記事を書いた人

登山が趣味の会社員。山で非常食を食べてきた経験から「食べ慣れないものは災害時つらい」と実感し、家庭の備蓄を見直しています。記事は、国・自治体の資料とメーカーの公表値を1つずつ開いて確かめて書いています。自分で使っていない商品を、使ったようには書きません。

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