避難所に持っていくものは、「何が足りないか」ではなく「何が置いていないか」から決まります。毛布も簡易トイレもパーティションも、内閣府のガイドラインでは市町村が備蓄する前提の品目として名前が挙がっている。一方で、現金も、お薬手帳の控えも、あなたの度に合った眼鏡も、避難所には一つもありません。
だから持ち出し袋に詰めるべきなのは「防災グッズ」ではなく、代わりが効かない物です。総務省消防庁の「非常用持出品チェックシート」が個人用として並べている8カテゴリは、まさにそこに寄っています。貴重品類、避難用具、生活用品、救急用具、非常食品、衣料品、感染症対策物品、その他。この骨格に沿って詰めれば、迷う時間はかなり減ります。
食料と水の目安は、中央防災会議「首都直下地震対策大綱」が家庭備蓄について明記している最低3日分。この数字だけは覚えて帰ってください。
この記事でわかること
- 避難所に「あるはずの物」と「無い物」の線引き(内閣府ガイドライン×消防庁チェックシート)
- 持ち出し袋に入り切らないとき、何から落とすかの順番
- 女性・乳幼児連れ・高齢者や持病がある人・ペット同行で足す物
- 避難所より在宅避難や福祉避難所が向くケースの見分け方
避難所は「生活環境の整備」が法律で定められた場所である
指定避難所とは、災害対策基本法第49条の7に基づき、市町村長が政令の基準に適合する公共施設などを指定した避難所のことである。そして同法第86条の6は、災害応急対策責任者に対し、避難所の安全性と良好な居住性の確保、食糧・衣料・医薬品などの生活関連物資の配布、保健医療サービスの提供に努めるよう定めています。つまり避難所は「とりあえず身を寄せる場所」ではなく、生活環境を整える義務が課された場所という位置づけです。
では、その「良好な居住性」はどれくらいの水準を想定しているのか。内閣府(防災担当)「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」は、国際的なスフィア基準に沿った具体的な数値を挙げています。
| 項目 | 発災後の初期段階 | 中期以降 | 当サイトの体感換算(出典の記載ではありません) |
|---|---|---|---|
| 1人あたりの居住スペース | 最低3.5㎡ | 畳2枚強。大人が横になって、荷物を枕元に置ける程度 | |
| トイレ | 50人に1基 | 20人に1基(女性用:男性用=3:1) | 初期は小学校の1学級にようやく1つという密度 |
| 入浴施設(シャワー・仮設風呂等) | 50人に1つ・男女別 | 順番が毎日は回らない前提で考える | |
体育館の床で迎える最初の夜を想像してみてください。畳2枚強の区画に、家族の人数分の荷物と自分が収まる。隣との間に壁はあるかもしれないし、無いかもしれない。トイレに行くには列に並ぶ。これは「劣悪な避難所」の話ではなく、ガイドラインが目標として掲げている水準のほうです。
ここで挙げた数値は、あくまで市町村が整備目標として参照する基準です。実際の避難所がこの水準を満たしているかは、災害の規模や避難者数によって変わります。夏場の体育館は冷房が効いているとも限らないため、夏の避難所の暑さ対策として持っていくものは季節によって別枠で考えてください。
自治体が用意する物と、自分で持つ物の線引きはガイドラインで引ける
非常持出品とは、避難所側に用意がない、あるいは用意があっても自分には合わない物を、各家庭が事前に袋へまとめておく持ち物のことである。この定義がそのまま線引きの基準になります。
内閣府の取組指針は、食料、飲料水、携帯トイレ、簡易トイレ、パーティション、簡易ベッド、毛布、炊き出し設備、入浴設備といった生活必需品について、市町村が避難所や物資拠点に備品を確保し、都道府県が広域的な備蓄を確保するとしています。さらに備蓄品目として、災害用トイレ、紙おむつ・生理用品、マスク・手指消毒液などの感染症予防品、自家発電機・衛星電話、マッチや使い捨てライターなどの燃料、寝具、衣類、石鹸や歯磨用品などの日用品、調理道具、食器を挙げている。
つまり、避難所に着いてから「無い」と困る物の多くは、実は行政側の備蓄リストに載っています。問題はそこではありません。載っていない物と、載っていても自分の体には合わない物——ここだけが、あなたの袋の中身になります。

| 品目 | 自治体が備える前提 (内閣府 取組指針) |
自分で持つ前提 (消防庁 チェックシート) |
判断のポイント |
|---|---|---|---|
| 飲料水・食料 | ◯(備蓄・広域備蓄の対象) | ◯(最低3日分) | 行き渡るまでの時間差を自分で埋める |
| 携帯トイレ・簡易トイレ | ◯(災害用トイレを備蓄) | ◯(生活用品に携帯用トイレ) | 初期は50人に1基。並ぶ前提なら個人分は要る |
| 毛布・寝具 | ◯(タオルケット・毛布・布団) | ◯(生活用品に毛布) | 枚数が足りない想定で1枚は自前に |
| パーティション・簡易ベッド | ◯ | — | かさばる物は持っていかない側 |
| 炊き出し設備・入浴設備 | ◯ | — | 個人で代替するのは装備でなく衛生用品 |
| 自家発電機・衛星電話 | ◯ | —(懐中電灯・携帯ラジオ・予備の乾電池は個人) | 施設の電源=個人のスマホ充電の保証ではない |
| 紙おむつ・生理用品 | ◯ | ◯(救急用具に生理用品) | 備蓄は汎用品が中心。サイズ・吸収量が合わないことがある |
| マスク・手指消毒液・石けん | ◯ | ◯(感染症対策物品) | 体温計は個人側にしか記載がない |
| 衣類(上着・下着) | ◯ | ◯(下着・靴下・長袖長ズボン・防寒着・雨具) | サイズが合わなければ意味がない。個人優先 |
| 現金・10円玉・通帳・印鑑・保険証・免許証 | — | ◯(貴重品類) | 完全に個人側。落とせない |
| 常備薬・処方箋の控え・救急箱 | —(保健医療サービス提供の努力義務はある) | ◯(救急用具) | 代わりが効かない筆頭 |
| 眼鏡・補聴器などの個人専用品 | — | —(チェックシートの明記外) | リストに無いからこそ自分で書き足す |
| ヘルメット・防災ずきん・厚手の手袋 | — | ◯(避難用具・生活用品) | 移動中に使う物は個人側 |
線引きの基準は一つだけ。「サイズ・度数・体質・持病が関わる物は、備蓄があっても自分で持つ」。逆に、誰が使っても同じ物(パーティション、簡易ベッド、炊き出し設備)は自治体側に任せて、袋の容量を空けます。
持ち出し袋の優先順位は「代わりが効かない物」から決まる
優先順位とは、袋に入り切らないときにどれを外すかを、慌てる前に決めておく取り決めのことである。上位の記事の多くは「最低限」と「あると便利」の2区分で終わりますが、実際に困るのはその境目です。
下の表は、消防庁「非常用持出品チェックシート」の8カテゴリを、代替のしにくさで並べ替えたもの。順位付け自体は当サイト編集部の整理であり、消防庁がカテゴリに順位を付けているわけではありません。
| 順位 | カテゴリ | 中身(消防庁チェックシート) | 入り切らないときの扱い |
|---|---|---|---|
| 1 | 貴重品類 | 現金・10円玉/預金通帳/印鑑/保険証/免許証 | 最優先で確保する。軽くて薄い |
| 2 | 救急用具 | 救急箱/処方箋の控え/胃腸薬等/生理用品 | 落とさない。薬だけは他人が肩代わりできない |
| 3 | 避難用具 | 懐中電灯/携帯ラジオ/予備の乾電池/ヘルメット・防災ずきん | 乾電池の本数を削る。本体は残す |
| 4 | 感染症対策物品 | マスク/手指消毒用アルコール/石けん・ハンドソープ/ウェットティッシュ/体温計 | 石けんは備蓄想定あり。体温計とマスクを優先 |
| 5 | 非常食品 | 乾パン/缶詰/栄養補助食品/アメ・チョコレート/飲料水(最低3日分) | 持ち出すのは1日分程度に絞り、残りは自宅の備蓄へ回す |
| 6 | 衣料品 | 下着・靴下/長袖長ズボン/防寒着・雨具 | 1セットに絞る。雨具は残す |
| 7 | 生活用品 | 厚手の手袋/毛布/缶切り/ライター・マッチ/ナイフ/携帯用トイレ | 毛布から落とす。携帯用トイレは残す |
| 8 | その他 | 携帯用カイロ | 季節で判断。夏は外してよい |
落とす順は、表の下から上へ。8→7→6→5の順に削っていき、4より上には手を付けません。非常食品を5位に置いたのは軽視しているからではなく、食料と飲料水が自治体の備蓄・広域備蓄の対象にはっきり入っているためです。袋を軽くしたいなら、まずここが削りどころになります。詰め始める前の全体像は防災リュックの中身リスト(最低限の6つ)で確認しておくと、抜けに気づきやすいはずです。
電源は「施設にある」と「自分のスマホが充電できる」が別物
自家発電機や衛星電話は自治体の備蓄品目に挙がっています。ただしそれは避難所の運営を維持するための設備であって、避難者一人ひとりのスマートフォンを充電する保証ではありません。連絡手段と情報収集を握っているのがそのスマホである以上、電源は個人側に寄せておくのが安全です。
持ち出し袋に入れるなら、重量が公表されている製品を選ぶと計算が立ちます。エレコムの半固体モバイルバッテリーEC-C61MNは、メーカー公式で220g(2026年8月10日確認)。優先順位の3位に置いた避難用具の枠を圧迫しにくい重さで、袋の総重量を組み立てるときの基準点として扱いやすい一台です。
明かりは「手が塞がらないか」で選び分ける
消防庁のチェックシートが避難用具に挙げているのは懐中電灯です。移動中はこれで正解。ところが避難所に着いてからは事情が変わります。荷物を整理する、子どもの着替えをさせる、薬の名前を読む——どれも両手が要る作業ばかりですよね。懐中電灯を口にくわえる場面が続くなら、面で照らせる明かりを1つ足しておく価値があります。
GENTOSのLEDランタンEX-136Sは、メーカー公式で355g(2026年8月10日確認)。据え置いて周囲を照らす形なので、手元作業のあいだ手が空きます。懐中電灯と役割が重ならないぶん、両方入れても無駄になりにくい組み合わせです。
入浴は「順番が回らない」前提で用意する
入浴施設は50人に1つ・男女別というのがガイドラインの目安でした。仮にその水準が満たされても、200人の避難所なら4つ。毎日順番が回るとは限りません。清拭用のからだふきが持ち物リストに入るのは、そのためです。
アイリスオーヤマの大判からだふき 20枚は、64×40cmと表示されています(Amazonの商品ページ表示・2026年8月10日確認)。1枚で広い範囲を拭ける大判サイズなので、限られた枚数で日数をつなぐ用途に向きます。なお重量や素材は公表情報を確認できていないため、ここでは触れません。
ゴミと汚物は「密閉して持つ」まで含めて持ち物
携帯用トイレは消防庁の生活用品に、災害用トイレは自治体の備蓄品目に、それぞれ挙がっています。ただし、どちらのリストにも「使い終わった物をどうするか」は書かれていません。ここが抜けます。畳2枚強の区画で、使用済みの携帯トイレやおむつを自分の足元に置くことになる——その前提で袋を組んでください。何回分を用意すべきかの計算は簡易トイレは何回分必要か(1人1日5回の計算式)にまとめています。
クリロン化成のBOS 臭わない袋 ストライプ L 90枚(メーカー公式・2026年8月10日確認)は、90枚という枚数が家族数日分の見積もりに合わせやすい規格です。携帯トイレの中身、乳幼児のおむつ、生ゴミをそれぞれ分けて封入する使い方を想定しています。総重量は公式に記載がないため、袋の重量計算には含めていません。
立場によって足す物は変わる
要配慮者とは、高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する人のことである。ただし、ここで扱うのはもっと手前の話——制度上の区分に当てはまらなくても、持ち物が変わる立場はあります。以下は上の優先順位表に足す物です。差し替えではありません。
女性
生理用品は自治体の備蓄品目に入っていますし、消防庁のチェックシートにも救急用具として載っています。両方に載っている数少ない品目です。それでも自前を推す理由は一つ、備蓄は汎用品が中心だから。吸収量や長さの選択肢まで揃っているとは限りません。
ロリエ スリムガード 特に多い夜用350 羽つきは、35cm・13コ入×3と表示されています(Amazonの商品ページ表示・2026年8月10日確認)。夜用の長さは配布品でまかないにくい部類で、就寝環境が整わない避難所ではなおさら替えの回数を減らしたい場面が出てきます。3パック構成なので、自宅の備蓄から1パックだけ持ち出す運用も組めます。
- 生理用品(自分の使い慣れた種類: )
- 下着の替え( 枚)
- 羽織れる上着・ひざ掛けになる大判の布
- 防犯ブザーまたは笛(トイレへの移動時に)
乳幼児を連れている
紙おむつは自治体の備蓄品目にあります。しかしサイズが合わなければ使えません。ミルクの銘柄も同じ話。「備蓄があるかどうか」ではなく「うちの子に合うかどうか」で判断してください。
- 紙おむつ(サイズ: / 枚)
- 乳児用ミルク・哺乳瓶(銘柄: )
- 母子健康手帳(またはその写し)
- 子どもが泣きやむ小さな物(絵本・お気に入り: )
高齢者・持病がある
優先順位表の2位、救急用具がそのまま最重要になる立場です。処方箋の控えは消防庁のチェックシートにも明記されています。薬の名前が分かる物が手元にあるかどうかで、避難先での医療の受けやすさが変わる。眼鏡や補聴器は、どちらのリストにも載っていないぶん忘れやすい代表格です。
- 常備薬( 日分)+処方箋の控え・お薬手帳
- 眼鏡(予備:有/無)・補聴器と替えの電池
- 杖・折りたたみ椅子など移動と姿勢の補助具
- かかりつけ医と家族の連絡先を書いた紙( )
ペットと同行する
ペット用品は、内閣府の備蓄品目にも消防庁のチェックシートにも登場しません。つまり全量が飼い主の持ち物という整理になります。受け入れ方法は避難所ごとに異なるため、平時のうちに自分の地域の指定避難所の運用を確認しておくのが確実です。
- フード・水( 日分)と食器
- キャリーバッグ・ケージ(普段から慣らしておく)
- 排泄物の処理用品と、密閉できるゴミ袋
- ワクチン接種の記録・鑑札(登録番号: )
避難所で体を壊さない備えは睡眠・保温・衛生の3点に集約される
災害関連死とは、当該災害による負傷の悪化または避難生活等における身体的負担による疾病により死亡し、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき災害が原因で死亡したと認められたもののことである(内閣府の資料による定義)。
平成28年熊本地震等では、死者270人のうち215人がこれに該当しています(平成31年3月13日16時30分時点、熊本県第288報。内閣府「災害関連死について」より)。内閣府の資料には、慣れない避難所生活から肺炎状態となって入院先で亡くなった例や、エコノミー症候群の疑いで亡くなった例が挙げられている。
この数字を、脅すために置いたのではありません。持ち物リストの優先順位を決める根拠として置いています。避難生活そのものの身体的負担が原因である以上、対策は「負担を減らす持ち物」に翻訳できるからです。眠れること、体を冷やさないこと、清潔を保てること。この3点に絞ります。
睡眠:簡易ベッドとパーティションは自治体の備蓄品目です。個人で足すなら、耳栓とアイマスク、そして床の硬さを和らげる薄手のマットのように、軽くてかさばらない物から。
保温:毛布は備蓄品目にありますが、枚数が読めません。携帯用カイロは消防庁のチェックシートの「その他」に入っています。電気が使えない前提での暖のとり方は湯たんぽとカイロの必要数で詳しく整理しました。
衛生:感染症対策物品として、マスク、手指消毒用アルコール、石けん・ハンドソープ、ウェットティッシュ、体温計が個人用に挙げられています。体温計はこのリストにしか出てきません。
なお、災害用伝言ダイヤル171を家族の連絡手段に組み込むなら、使い方は提供時にNTT東日本・NTT西日本の公式案内で最新の内容を確認してください。仕様は変わり得ます。
避難所が最適解にならない人もいる
指定福祉避難所とは、要配慮者のために特別の配慮がなされた避難所のことである。災害対策基本法施行規則第1条の7の2により、市町村長は「指定一般避難所」と「指定福祉避難所」を区別して公示することとされており、受入対象者を特定して公示するケースもあります。ここまで説明してきた持ち物リストは指定一般避難所を前提にしているため、当てはまらない人がいます。
- 在宅避難が成立する人:建物の安全が確認でき、水・食料・トイレの備えがあるなら、住み慣れた家のほうが身体的負担は小さくなります。成立条件は在宅避難の準備リスト(成立する3つの条件)で整理しました
- 要配慮者に該当する人:高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、医療的ケアが必要な人などは、指定福祉避難所が受け皿になる場合があります。どの施設が該当するかは市町村の公示で確認を
- 「指定緊急避難場所」と混同している人:こちらは一時的に難を逃れる場所で、生活する前提の指定避難所とは別概念です(兼用は可能)
避難するかどうか、どこへ避難するかの判断は、お住まいの市町村が発表する避難情報および公的機関の指示に必ず従ってください。この記事は持ち物の整理を目的としたもので、避難行動そのものの判断基準を示すものではありません。
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よくある質問
Q. 食料と水は何日分を持っていけばいいですか
家庭備蓄の目安として、中央防災会議「首都直下地震対策大綱」は最低3日分の食料・飲料水および生活必需品を挙げています。ただし3日分すべてを持ち出し袋に詰める必要はありません。食料と飲料水は自治体の備蓄・広域備蓄の対象に入っているため、袋には1日分程度を入れ、残りは自宅に置いておく分け方が現実的です。人数と日数の掛け算は家庭の備蓄品リスト完全版(人数×日数の早見表)で確認できます。
Q. 毛布やパーティションは持っていくべきですか
内閣府の取組指針では、毛布、パーティション、簡易ベッドはいずれも市町村が確保する備品として挙げられています。かさばるうえに備蓄想定品でもあるため、優先順位としては下位です。ただし毛布は枚数が読めないので、軽い1枚を保険として入れておく判断はあり得ます。
Q. 現金はどのくらい必要ですか
消防庁の「非常用持出品チェックシート」は貴重品類として現金と併せて10円玉を挙げています。金額の指定はありません。10円玉が名指しされているのは公衆電話を想定しているためで、キャッシュレス決済が使えない状況を前提に、小銭を含めた形で用意しておくという考え方です。
Q. 避難所にコンセントはありますか
自家発電機と衛星電話は自治体の備蓄品目に挙がっていますが、これは避難所運営のための設備です。個人のスマートフォンを自由に充電できるという意味ではありません。モバイルバッテリーは個人側で用意する前提で考えてください。
まとめ:今日やることは1つ、袋を開けて「代わりが効かない物」だけ確認する
買い足しは後でいい。まず、いま家にある持ち出し袋を開けて、優先順位表の1位と2位——貴重品類と救急用具——が入っているかだけを見てください。ここが埋まっていれば、残りは順番の問題です。
- 1位と2位を確認する現金と10円玉、保険証・免許証の写し、常備薬と処方箋の控え。この4種類が袋にあるかを見る
- 自分の名前でしか使えない物を書き足す眼鏡の度数、補聴器の電池、おむつのサイズ、ミルクの銘柄。どのリストにも載らない物こそメモに残す
- 下から削る袋が閉まらないなら、8位のカイロ、7位の毛布、6位の衣料品の2セット目から外す。食料と水は自宅の備蓄へ回す
停電した避難所で手元を照らす道具の選び方は防災ランタンの置く場所別の必要数と電源方式4種の比較、容量の決め方は防災用モバイルバッテリーの容量の決め方で詳しく整理しています。
参考・出典
- 内閣府(防災担当)「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(平成25年8月策定、令和6年12月改定)/災害対策基本法第49条の7・第86条の6、スフィア基準の数値、自治体の備蓄品目、指定福祉避難所の位置づけ(2026年8月11日確認)
- 中央防災会議「首都直下地震対策大綱」(平成17年9月、平成22年1月修正)/家庭備蓄「最低3日分」(2026年8月11日確認)
- 総務省消防庁「非常用持出品チェックシート」/個人が用意する8カテゴリの品目(2026年8月11日確認)
- 内閣府政策統括官(防災担当)付「災害関連死について」(資料No.8)/災害関連死の定義、熊本地震の死者270人中215人(平成31年3月13日16時30分時点・熊本県第288報)(2026年8月11日確認)
- 商品の重量・サイズは各メーカー公式サイトおよびAmazonの商品ページ表示(2026年8月10日確認)。仕様は変更される場合があります
