停電したらまず何をする?発生直後10分→3時間→1日の時系列やることリストとチェック表

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停電したら、最初の10分でやることは「明かりの確保」「停電範囲の確認」「分電盤は見るだけ」の3つです。そこから先は、経過時間で優先順位が入れ替わります。目安は、3時間までは冷蔵庫とスマホ、半日を超えたら明かりと乾電池、1日を超えたら電源そのものの確保。

冷蔵室はドアを開けなければ2〜3時間、冷凍室はすき間なく詰まっていれば半日から丸1日は冷えを保てる、というのがPanasonic公式が示す目安です。つまり、慌てて中身を移し替えるより、開けない時間を稼ぐほうが結果的に効きます。

この記事でわかること

  • 停電直後・3時間・半日・1日・復旧後でやることがどう変わるか
  • 冷蔵室2〜3時間/冷凍室半日〜1日というメーカー公表の保冷目安
  • 復旧後に特に注意したい通電火災の仕組み(総務省消防庁)
  • 6段階のタイムライン表と、印刷して使える書き込み式チェックシート
目次

停電したら最初の10分でやることは3つだけ

停電直後の初動とは、明かりを確保し、停電の範囲を確かめ、分電盤を目で見るところまでの一連の確認である、と考えてください。それ以上のことは、この10分ではやらなくて大丈夫です。

テレビの音が消え、エアコンの送風が止まり、家じゅうが急に静かになる。最初にくるのは暗さより、「何が起きたのかわからない」という宙ぶらりんな感じのほうです。

まずは手元の明かり。この段階ではスマホのライトで十分です。次に窓の外。向かいの家や街灯も消えていれば地域一帯の停電、自宅だけ暗ければ屋内側の問題、という切り分けになります。

  • 明かりを確保してから動く(足元に落下物がないかを先に見る)
  • 窓の外を見て、近隣・街灯・信号も消えているかを確かめる
  • 分電盤(ブレーカー)は見るだけ。落ちているかどうかの確認にとどめる

ブレーカーの操作手順は電力会社の公式案内に従う

中部電力パワーグリッド公式によると、分電盤にはサービスブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーの3種類があり、電気容量のチェックや屋内配線の安全確保という別々の役目を持ちます。どれが落ちているかで意味が変わる、ということです。

当サイトでは、感電や通電火災につながりうるブレーカー操作の手順は書きません。同社の案内では、地域一帯の停電ならそのまま待つこと、ブレーカーが切れていない場合はむやみに操作せず窓口へ連絡することとされています。手順は契約中の電力会社の公式ページで確認してください。

停電時は固定電話やIP電話が基本的に使えなくなります(中部電力パワーグリッド公式)。連絡手段はスマホ1本になる前提で、次の3時間の使い方を考えます。

停電から3時間までは冷蔵庫とスマホを守る時間である

停電初期の消耗戦とは、すでに家にある冷気とバッテリーをどれだけ減らさずに済ませるかという勝負である——増やせないものを守る時間帯だ、と捉えてください。

Panasonic公式は、十分に冷えた状態からの停電なら、冷蔵室はドアを開けなければ2〜3時間程度は冷えを保てるのが一般的な目安としています。冷凍室はすき間なく冷凍食材を詰めておけば、季節によっては扉を開けない状態で半日から丸1日くらい凍った状態を保てるとのこと。設置場所や食品量で変わる、とも注記されています。

2〜3時間は、夕食を作って、食べて、食器を片づけ終わるくらいの長さです。つまり夕方の停電なら、寝るころまでは冷蔵室の中身はおおむね持ちこたえる計算。保冷バッグへの詰め替えは、最初の数時間は急ぐ話ではありません。なお、この2〜3時間という数字の出どころと、電源で動かす場合の必要容量は停電中の冷蔵庫は何時間もつ?で詳しく検証しました。

冷蔵室は約2〜3時間、冷凍室は半日〜丸1日。開けない限り、時間は味方(Panasonic公式の目安)

日立の家電品 公式Q&Aでは、停電中はドアの開閉をすばやく・できるだけ控えることが案内されています。あわせて、冷凍室で凍らせた保冷剤を冷蔵室へ移すと温度上昇を緩和できること、逆に新たな食品やあたたかい蓄冷材を入れると逆効果になることも明記。後者は、やりがちな失敗です。

台風のように予告のある停電なら、前日の仕込みが効きます。同Q&Aは冷凍室に食品を多めに、製氷機は約1日前に給水して氷を作っておくことを推奨。買い出しの順番は台風前の買い物リストへ。

スマホ側は、省電力モードと画面の明るさ調整で消費を絞るのが基本。同時に、モバイルバッテリーの残量を「今」確認します。容量の考え方は防災用モバイルバッテリーの容量で計算式にしました。



停電が半日を超えたら明かりと乾電池の在庫が生活を決める

半日以降の停電とは、非常事態から「暗い中での生活」へ性質が変わる時間帯である、と言えます。ここで効いてくるのが、スマホではない明かりです。

内閣府防災情報のページによれば、防災世論調査で「停電時に作動する足元灯や懐中電灯などを準備している」世帯は約43%と、半数に満たないと明記されています。10戸のマンションなら、明かりがあるのは4戸だけ。残り6戸は暗いまま夜を迎える計算です。

日が落ちてから、トイレに行くたびにスマホのライトを点ける。着替えを探すのにまた点ける。そのたびに残量が削れていく——半日を超えた停電で起きるのは、だいたいこれです。だから明かりはスマホから独立させます。部屋ごとの必要数は防災ランタンの必要数、電池のサイズ違いで動かない問題は乾電池の備蓄で整理しました。



そなえぐらし管理人
正直に言うと、明かりの数は多めに見積もったほうが後悔しません。当サイトが優先度をつけるなら、高性能な1台より、暗い部屋を減らす複数台です。

地震を伴う停電では、断水が重なることがあります。最初に困るのはトイレなので、手順は断水時のトイレ対応、飲み水の量は水の備蓄にまとめました。

停電が1日を超えるならポータブル電源の検討ラインに入る

ポータブル電源とは、家電を動かせる大容量のバッテリーで、停電の長期化に備える設備である、という位置づけです。1日を超えると、モバイルバッテリーだけでは充電の総量が足りなくなってきます。

内閣府防災情報のページでも、家電が使えない状況を想定した調理手段の備え、暖冷房が使えない場合の対策、家庭用医療機器の予備バッテリーや代替手段の確保が推奨されています。医療機器がある家庭は、検討の優先度が上がります。

ポータブル電源がいらない家庭の3条件

ただし、すべての家庭に必要なものではありません。

  • 停電が数時間で復旧する地域で、乾電池式の明かりとモバイルバッテリーで足りている
  • 電気を使う医療機器や、冷やし続ける必要のあるものが家にない
  • 保管場所がなく、定期的な充電の手間を続けられる自信もない

3つとも当てはまるなら、優先順位は明かりと水と食料が先。デメリットもはっきりしていて、置き場所を取ること、重さがあること、使わなくても定期的な充電が要ること。押し入れに入れたままでは機能しない設備です。

要否の判断はポータブル電源はいらない?、容量の逆算はポータブル電源の容量計算へ。順番は「いるか判断」→「容量計算」です。

停電が復旧した後は通電火災の確認がいちばん大事である

通電火災とは、停電から電気が戻ったときに、壊れた配線や倒れた電気器具が原因で起きる火災である、と定義されます。停電中より、復旧の瞬間のほうが危ないということです。

総務省消防庁「令和2年版 消防白書」のコラムでは、発生の仕方が3パターンで説明されています。①転倒した家具の下敷きになって損傷した配線に再通電し発熱・発火、②落下したカーテンや洗濯物などの可燃物がヒーターに接触した状態で再通電して着火、③転倒したヒーターや照明器具が可燃物に接触した状態で再通電して着火。東日本大震災の本震による火災では、原因が特定されたもののうち過半数が電気に起因していたとされています。

つまり、復旧の瞬間にいちばん危ないのは「熱を出す家電が、誰も見ていない場所でスイッチの入った状態になっていること」。数字より、この一文が行動に直結します。

同白書は、地震直後の行動として「停電中は電化製品のスイッチを切るとともに、電源プラグをコンセントから抜く」「避難するときはブレーカーを落とす」ことを明記し、事前対策に感震ブレーカーの設置を挙げています。シャープ公式サポートも、暖房器具や電気ポットなど発熱する器具は、いつ通電が再開してもよいようコンセントを抜いておくよう案内。家中の家電が一斉に運転を始めると電気部品への悪影響が考えられる、とも説明されています。

シャープ公式サポートでは、石油ファンヒーターが運転中に停電した場合に白煙等が発生することがあり、そのときはコンセントを抜いて換気するよう案内されています。焦げくさい匂いや煙に気づいたら、使用をやめて消防・電力会社の指示に従ってください。

停電したらやることタイムライン表と書き込み式チェックシート

タイムラインとは、経過時間ごとに「やること」と「やらないこと」を並べた行動計画である、という意味で使っています。当サイトで6段階に整理したのが次の表。冷蔵庫の数値はPanasonic・日立の公表値に統一しました。

経過時間 最優先アクション やってよいこと やってはいけないこと 根拠
0〜10分 明かりと安全の確保 スマホのライトで足元を照らす/窓の外で停電範囲を確かめる 暗いまま歩き回る/分電盤を手探りで操作する 中部電力パワーグリッド公式
10〜30分 情報源をスマホに一本化 電力会社の停電情報を確認/家族へ連絡 固定電話・IP電話をあてにする 中部電力パワーグリッド公式
30分〜3時間 冷気とバッテリーを減らさない 冷蔵庫を開けない/省電力モード/モバイルバッテリー残量を確認 冷蔵庫の出し入れ/不要な動画視聴 Panasonic公式・日立公式
3時間〜半日 明かりと水まわりの手当て ランタンを部屋ごとに置く/乾電池のサイズを確認/断水トイレの準備 火気の周りに倒れやすい物を置く 内閣府防災
半日〜1日 冷凍室と食事の計画 保冷剤を冷凍室から冷蔵室へ移す/電源の要否を判断 あたたかい物を庫内に入れる 日立公式・内閣府防災
復旧後 通電火災の確認 発熱する家電のプラグを抜いた状態で復旧を迎える/匂いと煙を確認 ヒーター等のスイッチを入れたまま放置する 総務省消防庁・シャープ公式

もう1枚、書き込み用のシートも作りました。印刷かスクリーンショットで手元に置いておくと、暗い中で考えずに済みます。

確認項目 記入欄 該当したときにすること
停電しているのは自宅だけか、近隣も含むか 自宅のみ/近隣も 近隣も→電力会社の停電情報ページを確認。自宅のみ→分電盤を見て公式案内に従う
分電盤のブレーカーは落ちているか(見るだけ・操作しない) 落ちている/落ちていない どちらの場合も、操作手順は契約中の電力会社の公式ページで確認する
冷蔵庫のドアを最後に閉じた時刻 ___時___分 その2〜3時間後が冷蔵室の中身を確認する目安(Panasonic公式)
スマホとモバイルバッテリーの残量 スマホ___%/バッテリー___% 合計が半分を切ったら省電力モードへ切り替える
使える明かりの数と乾電池の在庫 ランタン___個/電池___本 部屋数より少なければ補充の候補にする
地震を伴う停電で、断水の兆候はあるか ある/ない ある→水をためる前にトイレの手順を確認する

まとめ:停電したらやることは時間で変わる。今日やることは1つ

停電の初動は、暗記するものではなく、時間ごとに1つずつ潰していくものです。最初の10分は安全と範囲確認、3時間までは冷蔵庫とスマホ、半日で明かり、1日で電源、復旧後は通電火災。この順番だけで、暗い中でも迷いません。

今日、最優先でやることは1つ。契約中の電力会社の停電情報ページを、スマホにブックマークしてください。停電してから探すのは、いちばん手間のかかるタイミングです。余裕があれば、下の2つも今日中に。

  1. ブックマークする電力会社の停電情報ページをスマホのホーム画面に置く。30秒で終わります。
  2. 明かりを数える家にあるランタン・懐中電灯を部屋数と比べる。足りない部屋をメモしておく。
  3. 家族と共有する「停電したら冷蔵庫は開けない」を家族全員のルールにする。2〜3時間の目安も一緒に伝える。

よくある質問

停電したら、すぐ電力会社に電話したほうがいいですか

中部電力パワーグリッド公式では、地域一帯が停電している場合は「そのまましばらくお待ちください」と案内され、異常のないところから順に送電される旨が説明されています。連絡が必要とされるのは、電柱の異常を発見した場合や、ブレーカーが切れていないのに自宅だけ停電している場合です。

冷蔵庫の中身は、いつ確認すればいいですか

Panasonic公式の目安では、扉を開けなければ冷蔵室が2〜3時間、冷凍室は詰まっていれば半日から丸1日です。この時間を過ぎたあたりが確認のタイミング。設置場所・季節・食品量で変わるため、あくまで目安として扱ってください。日立の案内どおり、確認時も開閉はすばやくが原則です。

停電中にろうそくを使ってもいいですか

内閣府防災情報のページでは、火気を使用する際は「周辺の可燃物が余震等により火の上に転倒・落下しないように注意が必要」と明記されています。地震のあとは余震が続くため、基本は乾電池式・充電式の明かりが扱いやすい選択。火を使うなら、倒れにくい場所と周囲に燃えるものがない状態を先に作ってからです。


出典: 総務省消防庁「令和2年版 消防白書」地震火災対策内閣府防災情報のページ「家庭における地震時等の停電対策について」中部電力パワーグリッド「停電時の対処法」シャープ「停電時の主な家電製品のお取り扱いについて」Panasonic「停電で冷蔵庫は何時間もつ?」日立の家電品 Q&A「停電前の準備や、停電したときの対処方法」

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この記事を書いた人

登山が趣味の会社員。山で非常食を食べてきた経験から「食べ慣れないものは災害時つらい」と実感し、家庭の備蓄を見直し中です。実際に買って食べたものだけ「おすすめ」と書きます。失敗も隠しません。

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